撮影日記


2025年11月10日(月) 天気:晴

ポイントで新幹線に乗る いわば「無料」

先日,四天王寺で人形供養をお願いしてきた(2025年11月8日の日記を参照)。そのあとは人形ケースの解体作業をしていたが,木材やガラス板を細かく切り分ける作業であり,それなりに騒々しいものである。そこで夜は作業をせず,御堂筋のイルミネーションを眺めにいっていた。

SONY α7, Tessar T* 45mm F2.8

今回,広島と大阪との往復には,新幹線の「WESTERポイント超特典きっぷ」という格安の切符を利用した。
 JRで長距離の切符や,特急券・指定券などを購入するときには,「みどりの窓口」という窓口を利用する。しかしここ数年で,「みどりの窓口」はつぎつぎと廃止になり,かわって「みどりの券売機」という指定券なども購入できる券売機が設置されるようになっている。いま,広島県内には,5つの駅にしか「みどりの窓口」がない状況になっている(*1)。しかし,「e5489」や「エクスプレス予約」など,オンラインで購入手続きが完了し,券売機で切符を受け取ったり,あるいはICカードを使ったりして乗車できるようになっている。また,かつて「みどりの窓口」があったような駅には,オペレータと通話しながら使用できるようになっている「みどりの券売機プラス」というものが設置されている場合もあり,とくにややこしいケースを除いては「みどりの窓口」を使わずともなんとかるようになりつつある。

JR西日本では,「WESTER」という会員サービスを提供している。このサービスでは「e5489」や「エクスプレス予約」などのオンライン予約などを利用するたびに,ポイントがもらえるようになっている。このポイントは,オンライン予約サービスで特急券の値引きに利用したり,新幹線の座席をグリーン車にアップグレードしたりすることなどに利用できるようになっている。さらに,「特典きっぷ」として,「半額相当のポイントで新幹線に乗れる」(たとえば,通常の価格が10000円の区間であれば,その半額の5000ポイントでよい)という格安な切符の購入に利用できる場合もある。
 ところがときどき,このポイントを利用した,大バーゲンともいえるような切符が発売されることがある。「超特典きっぷ」として,半額よりさらに大幅に割り引かれたポイントで乗れるというものである。たとえばこの6月には,「75%引き相当のポイント」で乗れるというサービスが提供されていた(2025年6月28日の日記を参照)。この「超特典きっぷ」は,条件をいろいろと変えながら,ときどき期間限定で発売されている。ちょうどいまは,「65%引き相当のポイント」で乗れる,というサービスが用意されている。しかし今回のものには,大きな制約がある。それは「山口県内発着限定」となっていることである(*2)。
 とはいえ,広島と新大阪を往復するときに今回の「超特典きっぷ」を使えないというわけではない。新岩国から新大阪までという条件で購入すればよいのである。広島から新大阪まで「さくら」を利用する場合は10420円である。半額のポイントで乗れる「特典きっぷ」を購入するには,5210ポイントが必要である。しかし,新岩国から新大阪まで今回の「超特典きっぷ」を購入するには,3870ポイントでよい。新岩国と広島との間は無駄になるわけだが,それでも少しは安くなるので,これを利用しない手はないだろう。

たとえばこのように,4枚の切符が発券されることになる。自動改札機を通るときには,これをまとめて投入する。もちろん,広島駅から問題なく入場することができた。

ただ,この切符を利用するときには,座席の指定を受けなければならない。また,この切符については列車ごとに,発売する席数が決まっているとのことである。そのため,広島と新大阪とのあいだの「のぞみ」や「さくら」の席があったとしても,もしも新岩国と広島とのあいだの「こだま」が満席だったりすると,買えない場合が出てくることになる。格安な切符だから,それくらいの制約が生じるのは,しかたのないことか。

帰路も,この切符を利用している。同じように4枚の切符が発券され,自動改札機ではこれをまとめて投入する。広島駅で出場(在来線への乗り換えではなく,完全な出場)することには,なにも問題なかった。

ところで,山陽新幹線に残っている500系車両の引退が近づいている。500系車両への乗りおさめをしようとしている人がそろそろ増えつつあるのだろうか,ほかの「こだま」よりも早々に満席になるようである。今回もいちばん都合がよい便が通常は500系だったのだが,満席になっていて選べなかった。そこで,その前の「こだま」を選択することになり,広島駅でのりつぐ「さくら」もそれにあわせて選ぶことになったのである。
 なお,「e5489」を利用する場合,「こだま」専用の「Web早得」で,広島から新大阪までが6270円という切符がある。この区間を在来線の普通列車を乗り継いでいく場合の乗車券が5720円だから,差額はわずかなものである。これも安価に移動できる手段として有力だが,500系が使われている便は,たぶん早々に満席になるだろう。乗りおさめの座席争いに参戦したい気持ちがあるいっぽうで,500系にはパソコンなどを使うためのコンセントが用意されていないから無理することもないかなと思ったりもしている。

*1 きっぷのお受け取り駅一覧(みどりの窓口・広島県) (西日本旅客鉄道株式会社)
   広島県内では,広島,福山,三原,尾道,呉の5駅だけに「みどりの窓口」がある。https://eki.jr-odekake.net/receive?storder=sta-pref&prefId=34&routeId=&stationname=&service=4

*2 【e5489専用】WESTERポイント超特典きっぷ(山陽新幹線⇔山口県内各駅) (西日本旅客鉄道株式会社)
   https://tickets.jr-odekake.net/shohindb/view/consumer/tokutoku/detail.html?staticShnId=100022281

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