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2025年07月27日(日) 天気:晴広島城天守閣からの眺め広島城天守閣が,来年3月(2026年3月22日)で閉館するとのことである(*1)。広島城の天守閣は,創建当時からの木造ものではなく,昭和30年代に鉄筋づくり5階建ての建築物として再建されたものである。そして,歴史的な資料などの収蔵品の展示をおこなうとともに,天守から広島市内を眺望することもできる施設として機能してきた。ただ,近代的な建築物として再建されたとはいえそれなりに老朽化が進んでいるのは間違いなく,耐震性の問題もあるとのことである。また,いわゆるバリアフリーもじゅうぶんではない。収蔵品の展示は別に新設される資料館に移し,天守閣自体は閉館することになったとのことである。 今日も,とてつもなくよく晴れている。ときおり吹いてくる風は,さほど熱気を帯びてはいないものの,とにかく日差しが強烈である。この風がなければ,とてもじゃないが屋外を歩いてはいられない。そう感じるくらいの,暑さである。電車やバスの乗り場から広島城の近くまでは,地下道を歩ける区間が多い。地下道ではなくても,木陰がそこそこある。しかし,門を入り,天守閣へ近づくにつれて,木陰が少なくなってくる。日差しだけではなく,地面からの照り返しも強い。距離は短くても,かなりハードな歩きとなる。 ![]() Nikon D70,AF-S VR ZOOM-NIKKOR 24-120mm F3.5-5.6G IF-ED (at 24mm, ISO 400, AF, AE(F8, 1/1000sec))さて,広島城天守閣は,がら空きというわけではなかった。それなりに,訪問者がいる。しかし,身動きがとれないような混雑ではない。通路も階段も狭いが,展示を見たり,上の階へあがったり下の階へおりたりするのには,さほど問題はない。ただ,はじめにも書いたように,エレベーターはなくバリアフリーは不十分な状況である。空調も十分ではないようで,ところどころにスポットクーラーと扇風機が補われている。閉館するのも,やむを得ないということだろう。 ![]() Nikon D70,AF-S VR ZOOM-NIKKOR 24-120mm F3.5-5.6G IF-ED (at 24mm, ISO 400, AF, AE(F8, 1/1000sec))今日,用意しているカメラは,ニコンD70である。猛暑のなかを歩くことが予想されたし,広島城のなかが混雑しているかもしれないと考えたので,できるだけ軽いデジタル一眼レフカメラを選んだのである。しかし,軽さやコンパクトさを優先するなら,手元にある機種のうちでも,Nikon D5000や先月に入手したばかりのNikon D40X(2025年6月5日の日記を参照)という選択肢も考えられる。にあえて,それらの機種にくらべて画素数が半分しかないNikon D70を選んだのは,R72フィルタでの撮影を試したかったからである。これまでに試してみたところでは,Nikon D5000やNikon D40XとR72フィルタの相性は,Nikon D70にくらべるとあまりよくなさそうだったからである。 広島城天守閣からは,原爆ドームがよく見える。しかし,カメラで撮ってみると,まわりの木々に葉が茂っているのに埋もれたようになって,原爆ドームが目立たない。この画像をそのままモノクロ化すると,ますます目立たなくなる。 ![]() ![]() ![]() Nikon D70,AF-S VR ZOOM-NIKKOR 24-120mm F3.5-5.6G IF-ED (at 120mm, ISO 400, AF, AE(F8, 1/800sec))まさにこれこそ,R72フィルタが役に立つ場面ではないだろうか。R72フィルタをつけて撮ると,木々の葉がまっ白く写り,原爆ドームが雲海から浮かび上がってきているようにみえる。R72フィルタをつけて撮ると緑の葉がまっ白く写るのを,ただただ「おもしろがる」だけではなく,このように効果的に利用したいものである。 ![]() Nikon D70,AF-S VR ZOOM-NIKKOR 24-120mm F3.5-5.6G IF-ED, R72 filter (at 120mm, ISO 400, AF, AE(F8, 1/8sec))なお,R72フィルタを使うと当然ながら,ファインダーの視野はほぼなにも見えない。両目を開けて,外の風景とファインダーのなかを同時に見ることで写る範囲を確認しようとしたが,Nikon D2Hは測距点が赤く光るのでファインダー内の視野がまっくらでもファインダーの中央がよくわかるのに対して,Nikon D70では光らないからファインダーが狙っている位置の見当もつけにくい。露光時間が長くなってしまうことについては,カメラをもった手を柵にもたれさせることで固定し,レンズのVR(手振れ補正)機能に頼るしかない。
*1 広島城天守は2026年(令和8年)3月22日(日)をもちまして閉城いたします (広島城) |
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