撮影日記


2021年08月01日(日) 天気:晴

エクタカラーRAでのカラーネガフィルム現像は
少し薄めがよいかも

コダック「エクタカラーRA」を使って,カラーネガフィルムの現像ができることは確認できた(2021年7月18日の日記を参照)。そして,発色現像時間は,さほど伸ばさなくてもよさそうであるようにも感じた(2021年7月31日の日記を参照)。コダック「エクタカラーRA」は,本来,カラーペーパー用の現像液であり,その処理時間は1分程度として使うものである。発色現像処理に5分30秒もかけるような,カラーネガフィルム用の「ナニワカラーキットN」よりは,かなり強力な処理がされるものと考えられる。
 さて,カラーネガフィルム用の「ナニワカラーキットN」が入手できなくなった後,一時的にカラーペーパー用の「ナニワカラーキットS」を代用したことがあった。これも強力であるせいか,1:1くらいに薄めて使えばよいという報告が多数あり,その通りにやってみたところ,問題のない像が得られたものである(2012年11月21日の日記を参照)。
 それならば,コダック「エクタカラーRA」も同様に薄めるとよい具合になるかもしれないので,試してみることにした。

Nikon F80, YONGNUO YN40mm F2.8, Konica 100(使用期限2005年6月,ISO 50として使用)
エクタカラーRAで処理,発色現像は30℃で6分。

エクタカラーRAを標準的な濃度で作成(2Lの処理液をつくる方法の値をそのまま1/4にして,500mlの処理液を作成)し,「ナニワカラーキットN」の処理時間と同じくらいの6分(30℃)の発色現像処理をした場合,じゅうぶんな発色をするものの,たいへん粒子が荒れた状態のネガができた(2021年7月18日の日記を参照)。

Nikon U2, YONGNUO YN40mm F2.8, Konica 100(使用期限2005年6月,ISO 50として使用)
エクタカラーRAを1.4倍に希釈して処理,発色現像は30℃で5分30秒。

こんどは1.4倍に希釈し,「ナニワカラーキットN」の処理時間と同じ5分30秒(30℃)の発色現像処理をした。発色はじゅうぶんであるが,粒子の荒れはいくぶんかは弱くなったように思える程度で,まだ不十分である。

Flash FUJICA, Konica 100(使用期限2005年6月,ISO 50として使用)
エクタカラーRAを1.8倍に希釈して処理,発色現像は30℃で6分。

さらに,1.8倍に希釈して発色現像処理をした。このとき,発色現像液はこのように作成している。
 
【1.8倍希釈の発色現像液】(900mL分)
(1)約30℃の水400mLを用意する。
(2)「発色現像補充液」パートaを20mLとり,かき混ぜながらそそぐ。
(3)「発色現像補充液」パートbを9.35mLとり,かき混ぜながらそそぐ。
(4)「発色現像補充液」パートcを20mLとり,かき混ぜながらそそぐ。
(5)「発色現像スターター」を12.5mLとり,かき混ぜながらそそぐ。
(6)水をたして,900mLにする。
 
 大幅に使用期限を超過したフィルムの状態はよくないようで,天地にカブリが生じているようである。また,粒子の荒れは,さらにいくぶんかはマシになったようにも思えるが,もう現像の調整でなんとかなるレベルではないのかもしれない。一方で,希釈した現像液でも,発色はじゅうぶんにおこなわれているように見える。
 結論として,カラーネガフィルムの現像に,カラーペーパー処理用の「ナニワカラーキットS」を代用するときのように,1:1くらいに希釈して使うことは,じゅうぶんにできそうである。一方で,使用期限を大幅に超過したフィルムの場合,感度低下などの影響もあるだろうから,多少,粒子が荒れることはしかたないものとして,現像時間を長めにするのがよさそうに思える。

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