撮影日記


2019年11月05日(火) 天気:晴

2台目のKodak DCS 460

まだわずかではあるが,Kodak DCS 400シリーズのシリアルナンバーを収集できた(2019年11月3日の日記を参照)。また,Kodak DCSシリーズに関する,詳細な文書の存在がわかった(2019年11月4日の日記を参照)。Kodak DCS 400シリーズが全体で何台くらい生産され出荷されたのかについて,明確な解はまだ,得られていない。しかし,関係者はシリーズ全体で5000台をこえていると述べており,シリアルナンバーの観察からはあわせて12000台くらいは出荷された可能性があると考えられる,というのが現時点での結論だ。
 ともあれ,Kodak DCS 400シリーズは,初期のデジタル一眼レフカメラとして貴重な存在である。可能なかぎり,動作する状態で維持しつづけたい。ともあれ,2台目のKodak DCS 460が正常に撮影できる状態かどうかを,まずは確認しておかねばならない。

2台目のKodak DCS 460に内蔵されていたバッテリーは,当然のように劣化していた。
 いちおう充電をすることはできるが,数分ももたずに完全に放電してしまう状況である。そのため,1台目のKodak DCS 460と同じようにバッテリーを交換した(2016年1月21日の日記を参照)。そして,パソコンと接続してファームウェアの更新と日付の調整をおこなう(2019年4月9日の日記を参照)。
 これで,撮影準備は完了である。

Kodak DCS 460, AF-S DX Micro-NIKKOR 40mm F2.8G

今日は,よく晴れている。撮影結果も,鮮やかな画像が得られている。いまのところ,動作に問題のないことが確認できた。
 使用したレンズは,この夏にたまっていたヨドバシカメラのポイントで購入した,AF-S DX Micro-NIKKOR 40mm F2.8Gである(2019年8月13日の日記を参照)。このレンズは,ニコンのDXレンズという仕様のものである。いわゆるAPS-Cサイズの撮像素子をもつデジタルカメラ専用のレンズであり,ライカ判のカメラで使用すると四隅がケラレる。実際に,ピントの位置を0.4m程度より遠方に設定すると,四隅のケラレが目立ちはじめる。それでも,無限遠に設定してもケラレはさほど大きくない。そして,Kodak DCS 460の撮像素子は27.6mm×18.4mmのもので,いわゆるAPS-Cサイズ(23.7mm×15.6mm)よりは大きいが,ライカ判(24mm×36mm)よりは小さい。AF-S DX Micro-NIKKOR 40mm F2.8Gでも,ケラレの影響を受けないのである。

Kodak DCS 460, AF-S DX Micro-NIKKOR 40mm F2.8G

ライカ判よりも小さな撮像素子のカメラで撮影するときは,同じレンズであっても,ライカ判のカメラで使うときよりも狭い範囲しか写らない。いわゆるAPS-Cサイズであれば,ライカ判で焦点距離が1.5倍程度のレンズを使うときと同じ程度の範囲しか写らないが,Kodak DCS 460では1.3倍程度となる。40mmレンズをKodak DCS 460で使うと,ライカ判のカメラで50mレンズを使うときの感覚に近いものになる。もともとは,YONGNUO YM 40mm F2.8Nにそういう役割を期待したものだが,このレンズはNikon F90シリーズのカメラで使うとき,オートフォーカスが正常に動作しない(2018年10月22日の日記を参照)。Nikon F90シリーズのボディを利用しているKodak DCS 460でも,それは同様である。
 AF-S DX Micro-NIKKOR 40mm F2.8Gは,絞りリングのないタイプのレンズである。Nikon F90シリーズのボディでは,プログラムAEとシャッター速度優先AEしか実用的に使えないが,散歩しながら手軽に撮るには,プログラムAEが使えればじゅうぶんだろう。
 ともあれ,AF-S DX Micro-NIKKOR 40mm F2.8Gは,Kodak DCS 460と組みあわせて使いたくなるレンズの1つである。

ほかの,ニコンのDXレンズは,Kodak DCS 460で使えるだろうか?

AF-S DX Zoom-NIKKOR 18-55mm F3.5-5.6Gは,エントリーモデルのデジタル一眼レフカメラとセット販売されたレンズの1つである(2013年7月21日の日記を参照)。この種のレンズは,価格の割に性能がよいことで,注目されることが少なくない。
 このレンズも,いわゆるAPS-Cサイズの撮像素子をもつデジタル一眼レフカメラ専用のレンズであるが,Kodak DCS 460の視野はどの程度,カバーしてくれているだろうか。

Kodak DCS 460, AF-S DX Zoom-NIKKOR 18-55mm F3.5-5.6G

もっとも広角側の18mmで撮ってみたところ,四隅がわずかにケラレているように見える。しかし,超広角レンズでありがちな周辺減光にも見えるわけで,あまり気にならない。

Kodak DCS 460, AF-S DX Zoom-NIKKOR 18-55mm F3.5-5.6G

焦点距離を24mmにすれば,もうケラレは気にならない。

結論としては,意外と使えそうというものである。もっとも広角側の18mmをKodak DCS 460で使うと,ライカ判カメラで24mmレンズを使うときと同様の広い範囲が写ることになる。超広角域をカバーしたズームレンズとして,活用できるというわけだ。
 ともあれ,2台目のKodak DCS 460は,問題なく撮影に使える状態であることが確認できた。


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