撮影日記


2019年08月13日(火) 天気:晴れ

AF-S DX Micro-NIKKOR 40mm F2.8Gを買った

昨年,Made in Chinaの交換レンズYONGNUO YN 40mm F2.8Nを購入した(2018年10月20日の日記を参照)。あわせて比較したレンズも含めて,それぞれ一長一短あるのだが,最終的にそれを選択した決め手は「価格の安さ」と「ニコンの純正品にはない40mmという焦点距離」である。ともあれYONGNUO YN 40mm F2.8Nは,安くてよく写るレンズとして,個人的には気に入っている。
 ライカ判のカメラにおける40mmという焦点距離は,準標準レンズという表現であらわされることもある。標準レンズというものの考え方には,何種類かの違いがある。そのうちの1つに,「画面の対角線の長さが標準レンズの焦点距離である」というものがある。これにしたがえば,ライカ判での標準レンズは,43mmとなる。実際に,標準レンズとして販売されているレンズの焦点距離は,50mmから58mmくらいの少々長めの焦点距離になっている。一方で,焦点距離が35mmくらいになると,広角レンズとして販売されている。準標準レンズとは,その中間に位置するレンズに対して使われることもある,というくらいの用語である。
 ともあれ,個人的には50mmという焦点距離はやや長いと感じており,35mmという焦点距離はやや短いと感じている。だから焦点距離が40mmくらいのレンズを,使いやすいと感じる。
 また,個人的には,接写をする機会が多い。接写用のレンズは,標準マクロレンズとよばれるものであっても,焦点距離は55mmくらいで少し長めになっているものが多い。実際に,接写のときには焦点距離が長めのものが扱いやすい。とくに焦点距離が100mm程度の望遠マクロレンズとよばれるものは,いろいろな場面で使いやすい。ただし,そのようなレンズばかり使っていると,撮る写真がワンパターンになってしまう。だから,40mmくらいであっても,短めのレンズでも接写ができると,撮る写真に変化をつけられてありがたいと考えていた。
 YONGNUO YN 40mm F2.8Nの最短撮影距離は,0.3mである。標準レンズとしては,かなり最短撮影距離が短いといえる。それだけに,もう少し最短撮影距離が短ければ,個人的にはなにもいうことはないレンズになる(2018年10月24日の日記を参照)。その点が,すこしだけ惜しい。

先に,「ニコンの純正品にはない40mmという焦点距離」という表現を使った。これをもう少し正確に書くと,「35o判一眼レフカメラ用レンズとして,ニコンの純正品にはない40mmという焦点距離」となる。実際に,かつてゼンザブロニカ用の広角レンズとして,NIKKOR 40mm F4というレンズがラインアップされていた。そのことには気がついていたが,少なくとももう1つ,ニコンから40mmという焦点距離のレンズが発売されていたことには,まったく気がついていなかった。
 それが,AF-S DX Micro-NIKKOR 40mm F2.8Gである。

このレンズは,いわゆるAPS-Cサイズの撮像素子をもつデジタル一眼レフカメラ専用の交換レンズ(ニコンではこれを「DXレンズ」とよんでいる)である。ライカ判のカメラでは,四隅がケラレるために,使えないことになっている。
 ライカ判では使えないことになっているDXレンズだったために,存在に気がつかないでいたのだった。
 だが,しかし。そうだ,これも40oレンズだ。しかも,等倍撮影が可能だという。そして急に,このレンズに興味がわいてきたのである。DXレンズなのでライカ判では「四隅がケラレる」というが,実際にはどの程度ケラレるのだろうか。実際にDXレンズでも,ケラレが大きいもの,ケラレがあまり大きくないものなど,いろいろとある。

昨日,梅田のヨドバシカメラを訪れた。店頭で店員さんに断り,用意してきたKodak DCS 460に装着して視野をたしかめた。
 ファインダーを見るかぎりでは,いわゆるマクロ域(おおむね0.3mないし0.4mくらいより近距離)では,ライカ判サイズであっても,ケラレはあまり気にならない。Kodak DCS 460の画面サイズであれば,無限遠近くでも,ケラレの影響はなさそうである。
 さあ,どうする?

気がつくと,このような袋をもった自分に気がついた。
 新品のレンズを購入するのは,何年ぶりだろうか(笑)。
 さっそく,Kodak DCS 460に装着して試し撮りをおこなうことにする。Kodak DCS 460のカメラ部分はNikon F90Xなので,AF-Sタイプのレンズでもオートフォーカス撮影が可能だ。ただし,絞りリングのないGタイプレンズは,P(プログラムAE)モードとS(シャッター速度優先AE)モードでなければ,実用的に使えない。

Kodak DCS 460, AF-S Micro-NIKKOR 40mm F2.8G

心斎橋筋商店街は,いつも以上に混雑しているように思えた。いわゆるお盆休みの時期だから,人がさほど多くないと思っていたのは,認識が甘かった。むしろ,お休みの人たちが集まってきて,混雑しているのである。

Kodak DCS 460, AF-S Micro-NIKKOR 40mm F2.8G

夕方になると,強い西日が照りつける。そのような状況にもかかわらず,戎橋の上は人だかり。そして,グリコの看板を背景に,同じポーズで写ろうとする人たちの姿がある。海外からの旅行客と思われる人も含めて,老若男女問わず,途切れることがない。

ともあれこのレンズは,APS-Cサイズよりは大きな撮像素子をもつKodak DCS 460で,無限遠でもケラレなく使えることが確認できた。プログラムAEとシャッター速度優先AEしか使えないが,Kodak DCS 460を使うときの「標準レンズ」としても,使えそうである。


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