2018年07月04日(水) 天気:小雨
いわゆるAPS-Cサイズにおける40mm
CIPA(一般社団法人カメラ映像機器工業会)の統計(*1)では,ディジタルカメラは大きく2つに分類される。それは「レンズ一体型」と「レンズ交換式」である。「レンズ交換式」は,さらに2つに分類される。それは「一眼レフ」と「ノンレフレックス」である。
「レンズ一体型」のディジタルカメラは,おもにコンパクトディジタルカメラとよばれるものが該当する。そのほか,一眼レフカメラのようなスタイルをしたズームレンズ固定型のディジタルカメラや,レンズ交換のできないタイプのディジタル一眼レフカメラが該当する。
「レンズ交換式」の「一眼レフ」に該当するディジタルカメラは,つまり,ディジタル一眼レフカメラをさす。
「レンズ交換式」の「ノンレフレックス」に該当するカメラは,「ミラーレスカメラ」とよばれることが多い。
私は昨年,はじめていわゆるミラーレスカメラを入手した。SONY αNEX-C3という機種である。ボディのみが安価に売られていたので,衝動的に購入したものである(2017年3月5日の日記を参照)。
いわゆるミラーレスカメラの特徴として,ファインダーに像を導くためのミラーが必要ないため,フランジバック(レンズのマウント面と撮像素子との距離)をきわめて短くすることができる,というものがある。この特徴によりいわゆるミラーレスカメラは,マウントアダプタを利用してさまざまな種類の交換レンズを楽しむのに好都合なものになっている。
そして私は,SONY αNEX-C3用の交換レンズを購入することはなく,マウントアダプタばかりいろいろと購入してしまったものである。
いわゆるミラーレスカメラ用のマウントアダプタは,じつにさまざまな種類のものが発売されている。ニコンやキヤノンの一眼レフカメラ用のマウントアダプタはもちろん,M42マウントレンズ用のものも容易に入手できる。フランジバックが短いので,一眼レフカメラ用ではない,ライカLマウントレンズ用のマウントアダプタも当然のように入手できる。
比較的マイナーな存在であると思っていた,コニカARレンズ用のマウントアダプタだって,売られているのである(2018年2月9日の日記を参照)。
SONY αNEX-C3の撮像素子は,いわゆるAPS-Cサイズのものである。だから40mmレンズを装着すると,ライカ判のカメラにおける60mmレンズに相当する範囲が写るものとなる。少し長めの標準レンズであると主張できる,ぎりぎりのものだといえる。
SONY αNEX-C3, HEXANON AR 40mm F1.8
F1.8という明るいレンズなので,ピントの山がわかりやすい。それでいて,F1.4やF1.2のレンズほど,ピントの山がシビアでもないので,扱いやすく感じる。
SONY αNEX-C3, HEXANON AR 40mm F1.8
少々写る範囲が狭いとはいえ,このレンズは,スナップ的な撮影に向いているのではないかと感じられる。撮像素子が小さいので周辺部を使っていないわけだが,均質な写りは好印象である。
そうはいっても,マウントアダプタでのレンズの利用は,あまり便利なものではない。マニュアルフォーカスであることはさほど支障に感じなくても,マニュアル絞りになっていることはやはり不便なものである。
ここでいう「マニュアル絞り」とは,「自動絞り」に対する表現である。
自動絞りとは,一眼レフカメラに取り入れられている機構で,ファインダーを覗いてピントあわせなどをするときにはレンズが開放になっているが,シャッターレリーズをして露光される瞬間だけは,絞りが所定の値まで絞りこまれているものである。この機構が実現されるまでの一眼レフカメラは,ビューファインダーカメラにくらべて扱いにくいものであった。いわゆるミラーレスカメラも,一眼レフカメラと同様に撮影レンズを通った像を利用して構図を整えピントをあわせるのだから,自動絞りでないことは不便なことなのである。
だからいま。SONY αNEX-C3用のレンズを1本くらい,買ってみようと考えている。
SONY純正の標準ズームレンズなら,比較的安価に流通しており,流通している数も多い。しかし,その種のレンズは,それなりにきちんと写るはずだ。たぶん,便利であってもおもしろくない。
カタログ等を眺めていると,シグマのDNシリーズという単焦点レンズがあるのを見つけた。19mm広角レンズと30mm標準レンズと60mm望遠レンズの3種類がラインアップされている。価格も安価なので,このうちの1本を購入しようと考えた。
スナップ的な撮影に使うことになるだろうから,まず60mmレンズは選択しない。
「とりあえず1本だけ」というのであれば,30mm標準レンズを選ぶのが無難だと思う。
しかし,19o広角レンズというのも捨てがたい。ある程度,焦点距離の長いレンズを使いたいときは,マウントアダプタで対応することができる。
…などと迷っているうちに,「購入しよう」という考えが,少し薄れてきた。もうしばらく,じっくりと考えてみることにしよう。
*1 デジタルカメラ統計 (一般社団法人カメラ映像機器工業会)
→http://cipa.jp/stats/dc_j.html
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