|
|---|
撮影日記
2025年09月26日（金） 天気：晴ヒガンバナの季節到来最高気温がそれなりに高くても，最低気温が低ければ全体としていくぶんか過ごしやすく感じるものである。あれだけ連日の猛暑だったのに，先週あたりから朝方がずいぶんと冷え込むと感じるようになった。そのせいか，今週になってからヒガンバナの開花が見られるようになってきた。昨年は10月になってからようやく開花したという印象だった（2024年10月01日の日記を参照）ので，それより１週間ほどは早い開花といえそうである。とはいえ，もう１週間くらい早く，ちょうどお彼岸のころに満開という状態になってほしいものである。 いつもの場所でヒガンバナが撮りごろを迎えているので，1箇月に買ったNOKTON classic 40mm F1.4 MCを使ってみることにする（2025年08月24日の日記を参照）。このレンズを注文したときには「9月下旬入荷予定」だったのが，なぜかすぐに届いたものである。思っていたより1箇月も早く入手できたものの，結局，使うのは9月下旬になってからということになってしまった。もちろん，この間にまったく使っていなかったわけではなく，近所をお散歩がてらにちょっとだけ試してみたことはある。しかし，その日はもともと「今日は写真を撮ろう」という気分ではなかっこともあり，何カットかを試し撮りしただけにすぎなかった。青空に透ける緑の葉は美しいが，いまひとつ「もっといろいろ撮ってみたい」と気分があがらなかったものである。 
SONY α7, NOKTON classic 40mm F1.4 MCこのレンズはF1.4という大口径のものであることから，絞りを開放にして背景を大きくボケさせて，主となる被写体を浮かび上がらせるような撮り方をしたくなる。しかし，このレンズのセールスポイントとしては，「意図的に収差を適度に残存させる」というものがある(*1)。そのせいか，背景のボケはやや煩雑になる傾向が感じられる。このときの写りからは，古いレンズで撮ったかのような印象を受ける。このことそのものはあまり好ましい傾向ではないが，少し絞りこむことでかっちりとした写りを見せてくれるようになる，おもしろく使えそうなレンズであることはたしかである。 
SONY α7, NOKTON classic 40mm F1.4 MCさて，今朝まで降っていた雨があがり，よく晴れた空が広がっている。いつもの川の土手へ行き，ヒガンバナを眺めてみることにする。土手の下から見上げるようにすると，背景に建物などがあまり入ってこずに，すっきりした画面が得られる。 
SONY α7, NOKTON classic 40mm F1.4 MC開花と定期的な草刈りのタイミングが合致してしまうと，せっかくきれいに咲いた花が刈られてしまったり，刈り取られた草が周囲に雑然とした状態になったりするが，これくらい開花が遅いと，草刈りからじゅうぶんに日数が過ぎて都合がよかったりする。 
SONY α7, NOKTON classic 40mm F1.4 MCこのレンズを使うときは安易に開放ばかりを使うのではなく，ほどほどに絞りこんだ状態でも撮るようにしたい。そうすると，現代的なカリッとした写りを見せてくれるようである。 
SONY α7, NOKTON classic 40mm F1.4 MCこのレンズは，VMマウントといって，ライカMマウントと共通のレンズマウントをもつ。本来は，二重像合致式距離計を内蔵したビューファインダーをもつ，ライカのようなカメラ用のレンズということである。最短撮影距離は0.7mで，被写体にじゅうぶんに寄ることは考慮されていない。一方で，レンズはとてもコンパクトである。それでいて，手にするとずっしりと重く感じられる。絞りリングにはほどよいクリック感があって，操作しやすい。ピントリングを回すときにはぬめっとしたほどよい抵抗感があり，スムースに操作できる。つまり，使用したときの印象は，とても上質な印象を受けるものである。寄れないという点はしかたないが，撮るのが楽しくなるレンズであることは間違いない。一眼レフカメラを使うような気分ではなく，ライカ型のカメラを使うような気分で，街角の気になった場面をさくっと撮るようにするのがよく似合うレンズなのかもしれないとも思ったりしたものである。 
SONY α7, NOKTON classic 40mm F1.4 MC
＊１ NOKTON classic 40mm F1.4（株式会社コシナ） |
| ← 前のページ | もくじ | 次のページ → |