撮影日記


2025年08月03日(日) 天気:晴

ubuntuというものを使ってみる

古いデジタルカメラを使っていて,気になることがある。カメラ本体にはとくに問題がなくても,バッテリーパックが劣化してしまうと,使えなくなってしまうことである。交換するバッテリーパックが売られているうちは,それを買えば解決するが,マイナーな機種であったり,機種が古すぎたりしている場合は,純正品はもちろん互換品のバッテリーパックすら入手できないことがある。そうなると,劣化してしまったバッテリーパックの殻を割ってなかのセルを入れ替えるなどの手段を強行せざるを得ない。もちろん,バッテリーパックの分解や改造は危険なことで,メーカーでも禁じている。したがってバッテリーパックの殻割,詰め替えを強引に実行する場合は,あくまでも自己責任でおこなうことになる。しかし,まだまだ使えそうなデジタルカメラをバッテリーだけの問題で放棄するのは,あまりにもったいない。
 また,メモリカードの問題もある。カメラ本体にはとくに問題がなくても,メモリカードが壊れてしまうと,画像の記録ができなくなってしまう。CFカードやSDカードであればまだ市場にじゅうぶんに出回っているが,スマートメディアやxDピクチャーカードはほとんど見かけなくなってしまった。また,CFカードやSDカードであっても,近年の大容量のものには対応していないデジタルカメラもある。中古品を扱うお店で,古いタイプのメモリカードを見つけたら,できるだけ確保しておくようにしたい。メモリカードを確保できても,それをパーソナルコンピュータに転送する術がなくては実用できない。最近のメモリカードリーダでは,スマートメディアやxDピクチャーカードに対応しないものがほとんどになっているので,この点にも注意が必要である。初期のデジタルカメラでは単3型電池を使うようになっているものも多く,バッテリーの問題は少ない。ただし,メモリカードやデータの転送に制約が生じることがあるわけである。

   

古いデジタルカメラを使い続けられるように,古いタイプのパーソナルコンピュータを,できるだけ古いままのシステムで動作する状態で確保している。一方で,日常的な用途には,比較的近年のパーソナルコンピュータを利用している。この場合には,アプリケーションソフトウェアのアップデートの影響を受けやすい。そうすると,ハードウェアとしてはまだ使えそうなのに,あたらしいソフトウェアに対応できなくなって困るという現象が発生する。この問題は,とくにスマートフォンで顕著である。だから個人的にスマートフォンは,つねに価格最優先の機種を選び,事実上の使い捨てになっても構わないと割り切るようにしている。
 古くなったパーソナルコンピュータを活用するために,動作の重いWindowsではなく,比較的軽量で軽快に動作するLinuxを使うという方法がある。以前から試してみたかったことであるが,これまでちょうど手ごろな古いパーソナルコンピュータを確保できていなかった。使い続けてきた古いパーソナルコンピュータは,古いデジタルカメラを利用するためのシステムをつくるために利用してきたのである。
 Linuxを試してみるのにちょうど手ごろそうなノートパソコンが,ジャンク品として1000円ほどで売られているのを見つけた。内蔵されているHDDには正規に購入されたと思われるOSがインストールされているが,古いものであり現在は認証が通らなくなっているとのことである。現在のWindowsは,Microsoftのサーバに接続することで,正規品であるかどうかの認証がされるようになっている。このパソコンにはWindows 7をWindows 10にアップグレードしたものがインストールされていた。Windows 7は正規品(パソコンにプリインストールされていたもの)のようであるが,Windos 7からWindows 10への無料アップグレードの期間はとうに終わっていることなどから,システムを再インストールした場合には認証が通らないようである。セキュリティのサポートなども終了するので,使い続けないでほしいということだろう。認証が通らない状態だといろいろと制約が生じるので,事実上使えない。それが,ジャンク品とされている事情のようで,基本的な動作に問題はなさそうである。

このノートパソコンのHDDを,あたらしいSSDに入れ替えて,ubuntu 24.04.2 LTSというバージョンのものをインストールした。インストールそのものは滞りなくおこなえたが,アプリケーションソフトウェアの登録がうまくできない。調べてみると,「アプリセンター」というツールの初期設定が不適切なものになっているらしく,それを解除することで問題は解消した。具体的には,権限の「OpenGL」をオフにすることで問題は解消した。また,いろいろなアプリケーションソフトウェアを登録したり,設定を変更したりしているうちに,突然,GUI画面が出てこなくなった。Webでこのような場合にどうすればよいかを検索すると,いくつもの方法が出てくる。しかし,どれをおこなっても解消しない。ようやく,ubuntu-desktopを再インストールすればよいらしいことがわかり,解決するまで数日を要した。それ以後,いまのところ安定して動作してくれている。
 このノートパソコンは小型のものながら,DVDドライブが内蔵されており,複数のUSB端子がある。とくに,SDカードのスロットとPCカードのスロットもあることは,古いデジタルカメラを使う上でも都合がよい。PCカードメモリカードをそのまま読めるほか,比較的安価なアダプタを使うことで,CFカードやSDカード,スマートメディアなども読めるようになる。さっそくだが,FUJIX DS-330で撮った画像も読みこませてみた。想像していたよりも,使えそうである。

FUJIX DS-330
← 前のページ もくじ 次のページ →