撮影日記


2025年03月29日(土) 天気:晴

国立国会図書館関西館を利用してみる

1980年前後の「日本カメラ」を閲覧したいと考えている。国立国会図書館デジタルコレクションでは,「国立国会図書館内限定」となっており,自宅などでは閲覧ができない。ちょうど今日は大阪市内に滞在しているが,大阪市立中央図書館に収蔵されている「日本カメラ」は,2015年以降のものだけである。そこで,国立国会図書館関西館で,「日本カメラ」を閲覧することにした。
 国立国会図書館関西館は,京都府相楽郡精華町というところにある。大阪府,京都府,奈良県にまたがる地域に広がる,いわゆる「けいはんな学研都市」(関西文化学術研究都市)の一角に位置する。はっきり言って,遠い。不便な場所である。それでも,東京まで行くことを思えば,じゅうぶんに近い。
 国立国会図書館関西館の最寄り駅は,近鉄けいはんな線の終点である学研奈良登美ヶ丘駅または,JR片町線(学研都市線)の祝園(ほうその)駅あるいは近鉄京都線の新祝園駅である。それぞれの駅から,バスで10数分かかる。大阪市内を起点に考える場合,地下鉄と近鉄を乗り継いで,学研奈良登美ヶ丘駅から向かうのが,運賃が比較的安く,電車も速く,便数も多くて,一般的だと思う。しかし今日は,「青春18きっぷ(3日用)」を使っているので,天王寺駅からJR線で祝園駅を経由することにする。天王寺を12:00に発車する大和路快速の奈良行きに乗車すれば,奈良駅,木津駅で乗り継いで,祝園駅に13:05に到着する。ところが,祝園駅西口から国立国会図書館関西館方面へ向かうバスは,電車から降りる人を待たずに,13:06になるとさっさと発車してしまう。次のバスまでの待ち時間は15分だから大きな問題ではないが,目の前でバスが行ってしまうのを見るのは,心に辛い。

次のバスは13:21発であるが,その前にいわゆるコミュニティバス「精華くるりんバス」の便がある。1日に6便しかないうちの1便が,ちょうどタイミングよく13:17に発車する。コミュニティバスはいろいろな施設に寄り道するため少しばかり時間がかかるのと,国立国会図書館関西館の前には止まらないという短所はあるが,一般の路線バスだと310円のところ,コミュティバスは100円でよい。急ぐ用事ではないので,こういうときはコミュニティバスに乗るほうがおもしろそうである(2024年1月1日の日記を参照)。

祝園駅西口を出発したコミュニティバスがさいしょに止まるのは,「役場・図書館」である。バスはその建物の入り口の前まで入りこんでくれる。なおこの図書館は精華町立図書館であり,目的地である国立国会図書館関西館ではない。いくつかの停留所を過ぎると,「かしのき苑」という福祉施設に立ち寄る。ここには公衆浴場も併設されているようである。これも玄関前まで乗りつけてくれる。このようにいろいろな施設に立ち寄りながら進むので,一般の路線バスよりは少しばかり時間がかかるのである。そして,ショッピングモールが集まっている「アピタ・コーナン前」という停留所で降りて,そこから坂を下れば,国立国会図書館関西館がある。

国立国会図書館関西館に入館するためには,利用者登録をしたうえで,利用者カードを発行してもらう必要がある。ただ,利用者登録そのものはオンラインで利用するために済ませてあるので,本人確認をするだけでするに利用者カード(ICカード)が発行される。入館したら空いている端末にICカードを載せれば,国立国会図書館デジタルコレクションを利用できる。もちろん,「国立国会図書館内限定」資料も閲覧できる。これで1980年前後の「日本カメラ」をざっと眺めたが,「業界としてバカチョンカメラをコンパクトカメラに言いかえることにした」という内容を記事を見つけることはできなかった。あの当時はほとんど「日本カメラ」しか読んでいなかったので,「日本カメラ」に掲載されていた記事だったのだろうと思っていたのだが,もしかしたら「日本カメラ」ではなかったのかもしれない。
 夕方に京都へ行く用事ができていたので,今日のところはあまり長く利用することはできなかったが,これで勝手がつかめたので,またあらためて計画を立てて訪れてみようと思う。ちょうど,コミュニティバスが戻ってくるタイミングだったので,帰路も「精華くるりんバス」を利用した。いつのまにか車内には,行きのバスで見かけた人たちもそろっていた。このバスには「常連さん」がおられるようで,お互いに声をかけあっている姿も見られる。

祝園駅から京都駅へは,もちろんJRを利用する。JRを利用すると木津駅まで戻ることになり,木津駅での連絡もあまりスムースではなく,時間がかかる。もし「青春18きっぷ」を利用しているのでなければ,京都へ向かうならばすなおに近鉄の新祝園駅を利用するのがよいだろう。

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