撮影日記


2024年05月14日(火) 天気:晴

FUJIX DS-330で夕方を撮る

 今週は,FUJIX DS-330を使ってみることにした。以前から,FUJIX DS-300やFUJIX DS-330は,ハイライトが白飛びしやすく,白飛びすると救いようがないこともあるので,常時-0.3EVの補正をかけた状態で使うことにしている。
 川沿いを歩くと,夕方の低い光線が,対岸の建物で強く反射しているのが目立つ状況であった。このような強い光源が画面内にあっても,レンズや撮像素子に悪い影響が出ていないように見えるのは,ありがたいことである。

FUJIX DS-330

対岸を観察しながら,川沿いに場所を移動していく。建物の反射の正面から少し横にずれたところで対岸を見ると,ちょうどうまい具合に,影の切れ目があってスポットライトのようになっているところに人の姿がある。こういう場面は,もう少し長い焦点距離のレンズで撮れば,おもしろい絵になったかもしれない。FUJIX DS-330に搭載されたレンズの焦点距離は,9.2mm〜25.8mmというもので,ズーム比は3倍弱となる。撮像素子は2/3インチ型という小さいものであり,このレンズで撮ることができる範囲は,ライカ判で35mm〜105mmのズームレンズを使ったときに相当するものと仕様に記されている。このような焦点距離は,身近な光景をお手軽に撮るには手ごろなものだが,どうしても撮りたいものによって物足りないと感じることがあるのは,しかたない。

FUJIX DS-330

夕方の光線は,低い位置にあるだけでなく,かなり赤味を帯びている。FUJIX DS-330のホワイトバランス設定は,「オート」ではなく「5500K固定」が基本である。5500Kというと,晴れた日の昼間の光の色と考えればよい。このような設定で夕方の光線に照らされた被写体を撮ると,実際にはもっと白っぽいはずの建物の外壁が,やや赤味を帯びて写ってしまうわけである。撮影時の色温度を任意に選択する機能は用意されていないが,グレーカードなどを使ってホワイトバランスを調整する機能は用意されている。こういう機能が用意されていることは,このカメラがどちらかというと業務用途で使われる場面が多いと想定されていたことを物語る。


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