撮影日記


2024年04月30日(火) 天気:雨

シンビジウムをRawTherapeeで調整する

ランという花には,いろいろな種がある。シンビジウムとよばれるものは,洋ランとして古くから観賞用に栽培されていたとのことである。シンビジウムは,花をつけるのは難しいとされている。しかし,今年はなにも手入れなどをしていないのに,たまたま花を咲かせてくれたので,いちおう記録しておこう。
 Kodak DCS 460で撮影した画像は,いわゆるRawデータとして記録される。それは独自の.tifファイルになっていて,そのままではブラウザなどで表示させられない。そこで,なんらかのソフトウェアを使って,JPEGファイルを作成し出力する(この工程を「現像」とよぶ人もある)。ここでは,フリーソフトウェアとして流通している「RawTherapee」というソフトウェアを使う(*1)。
 Kodak DCS 460で撮影した画像は,RawTherapeeでとくに設定を変えずにそのまま出力すると,全体に赤みを帯びた画像になりやすい。たとえば,設定を「ニュートラル」にした場合には,葉の緑はややくすんでおり,花は全体にピンクがかっているように見える。このとき「カラーマネジメント」の項目は,「カメラの標準的なプロファイル」が適用されている。


Kodak DCS 460, TAMRON SP 90mm F2.5 (52B)

しかし実際には,このシンビジウムの花はうっすらと紫がかった淡い色をしている。これを撮ったのは,朝のお出かけ前であり,天気は小雨である。そこで「カラーマネジメント」を「プロファイルなし」にし,色温度を曇天にふさわしい高めにしたうえで,色偏差を緑側にふっている。このようにすると,すこしは実際の花の色に近づくわけだが,これでは「きれい」という感じがしない。


Kodak DCS 460, TAMRON SP 90mm F2.5 (52B)

ここから先は,まったくの個人の好みの問題であるが,少なくとも葉の緑をもう少し鮮やかにしてみたい。あらためて「カメラの標準的なプロファイル」を適用し,色温度をさげている。さらに露出を少しプラス側に補正し,コントラストと彩度を少しあげている。
 もちろん,この補正をする前の傾向を好む人もあるだろうし,もっと違う補正をするべきだとする人もあるだろう。カメラがJPEG形式のファイルを出力してくれないかぎり,ここは自分で好きなように調整するしかない。


Kodak DCS 460, TAMRON SP 90mm F2.5 (52B)

こういう点で,いわゆるRawデータでの撮影は,フィルムでの撮影に置き換えれば,カラーネガフィルムでの撮影に相当すると考えている。とくに正解はなく,紙であれディスプレイであれ,最終出力に都合がよいように,好みに調整するしかない。初期値のまま「現像」することは「同時プリント」に相当し,それから適宜調整してしあげることになる。きちんと撮れば,あとの調整も楽になるはずだ。
 そのように考えれば,カメラがJPEGファイルを出力してくれる,いわゆる「JPEG撮って出し」は,ポジフィルムでの撮影に相当することになる。

*1 RawTherapee
https://rawtherapee.com/


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