撮影日記


2021年12月31日(金) 天気:曇のち晴

2021年に入手したカメラ

例年のように,1年のさいごとして,今年のあいだに入手したおもなカメラについて,ふりかえる。

今年,はじめて入手したカメラは,トイカメラとして有名なホルガである。

HOLGAは,120フィルムを使うタイプのいわゆるトイカメラの1つである。一般的なカメラ店よりも,どちらかというと雑貨店で扱われることが多いカメラである。入手したHOLGAは,HOLGA 120SFというフラッシュを内蔵したモデルである。そして,ポラロイドフィルムバックもセットになっているので,発売時期などはすぐにわかると思った。
 しかし,これが意外とややこしいのである。
 まず,日本カメラショー「カメラ総合カタログ」では,HOLGAの記載は見られない。日本カメラ「カメラ年鑑」では,2003年版に「HOLGA 120カメラセット」としての掲載があった。組みあわせのHOLGAは,入手したHOLGA 120SFと同型のようだが,ポラバックの形が違っている。Webを検索して,このポラバックがPOLGA SUN(PolaBack type 3)であることがなんとかわかった。そして,HOLGAには多くのバリエーションがあることを知った。
 HOLGAの体系がわかりにくいのは,メーカーがはっきりせず,発売元がいろいろあることが原因のように思われる。また,カメラ販売店ではなくおもに雑貨店のようなところで流通しており,カメラ雑誌などが体系的に取り上げていないために,わかりにくくなっているものと思われる。
 7月から8月にかけては,3種類のマミヤシックスを入手した。昭和10年代のMamiya-six I型,昭和20年代のMamiya-six III型,そしてその後のMamiya-six IV型である。マミヤシックスは,大きく3つのグループに分類できるが,そのうちの前期型に相当するモデルをようやく入手できたことになる。古いカメラとしては,現在のリコーのもととなる理研光学が発売した「ハイル」というカメラも入手した。残念ながら,これらのカメラは(Mamiya-six IV型を除いて)現状では動作していない。また,6×6判のKorelleというカメラをいただいた。以前から手元にある6×4.5判のKorelleとくらべると,フォーマットだけでなくいろいろな違いがあることがわかった。

デジタルカメラも,いろいろと入手している。まず,Nikon D2Hを入手した。Nikon D2Hは,撮像素子にLBCASTという独自の素子を使っている。それが特徴ある写りにつながらないかと期待して入手したものである。400万画素という画素数は,いまとなってはあまりにものたりないが,連写性能はじゅうぶんすぎるものがある。とはいえ,これからはムービー撮影とスチル撮影の境界がどんどんあいまいになっていくだろうから,連写性能という特徴もいつまでアピールできるものかは,わからない。年末には,比較的初期のコンパクトデジタルカメラと言える,RICOH DC-2を入手した。
 2021年に入手したカメラで,いちばんおもしろいと思うのは,FLASH FUJICA ZOOM Dateである。ライカ判サイズのコンパクトカメラとして,はじめてズームレンズを内蔵したものである。存在はずっと以前から知っていたものの,実物に出会う機会は,決して多くない。そして,使い心地はどんなものか,そして,どんな写りをするのか気になるカメラであった。
 そのほかに,PRICE RUBYという「おもちゃカメラ」を入手している。ミゼット判とよばれるサイズのカメラで,入手するのははじめてである。また,バンダイの「ママショット」というカメラは,分類するとすればデジタルカメラの一種になると思われるものであるが,撮影した画像をデジタルデータとして保存して,パソコンなどに転送して利用することはできない。撮影した画像は,カメラのなかでスライドショーに編集され,BGMをつけた状態でビデオ信号として出力されるという,かわったカメラである。いまとなっては,実用的かどうかはわからない。

今年も,いろいろなカメラや写真用品などを,あらたに知ることができた。秋には,「関式サロン露出計」を入手し,計算盤式露出計をはじめて手にすることになった。単純な製品でありながら,そこには多くの知見がむりやりつめこまれており,さらに製品としてそれなりのロングセラーでバージョンも多いことが見えてきた。そして,年末にはその参考になる多量の資料をお貸しいただけることになった。ご協力くださったスポック氏には,大いに感謝申し上げる。また,さまざまな形でご協力くださった方にも,あわせて感謝申し上げる。
 さて,来年はどんなカメラを知ることができるだろうか。




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