撮影日記


2021年10月23日(土) 天気:晴

期限切れフィルムの感度低下は著しいのか

「緊急事態宣言」「まん延防止等重点措置」は,すべて解除されたが,飲食店等への営業時間短縮要請は,全国各地で続けられていた。昨日の新聞では,その要請も,11月1日までに全国で解除されることが報じられていた。今後,どのように変わるかはわからないが,ひとまず状況が落ち着いたようである。

入手したジャンク品のカメラは,電池が液漏れした影響で,電池からのコードが断線していた。そこをつなぎなおすことで動作するようになった(2021年10月12日の日記を参照)が,液漏れの影響は広くおよんでおり,感度切り替えスイッチの接触不良もひきおこしていた(2021年10月16日の日記を参照)。ふたたびカメラを分解し,影響を受けていた接点を磨いて,組み立てなおす。あらためてフィルムを装填し,試し撮りを実行する。

使用したフィルムは,2005年6月が有効期限の,業務用コニカカラー100である。大幅に期限を超過しているために,カブリが生じていたり,カラーバランスがかなり厳しい状況になっていたりするなど,実用的には使いにくい状態になっている。
 先週,富士フイルムから,さらなるカラーフィルムの発売終了のアナウンスがあった(*1)。発売されるフィルムの銘柄は少なくなり,店頭での価格も上昇してきた。以前から,「期限逼迫」のフィルムが安価に売られるケースはよくあった。最近では,「期限切れ」のフィルムが売られていることもある。以前であれば値段がつかなかったようなものが,売られているわけである。あえて,そのような比較的安価に売られている期限切れフィルムを購入し,予期せぬカラーバランスの崩れた画像を得るという楽しみ方もあるようだ。そういう楽しみ方があるのはわかるが,それでもこのフィルムは,さすがに劣化しすぎている。
 試し撮りをするにあたっては,カメラが正常に動作しているかどうかを確かめるようにした。まず,露出計の受光部に黒いパーマセルテープを貼って,レリーズをおこなう。感度設定レバーの接点の問題が解消していれば,このときにはじゅうぶんにスローなシャッター動作となるはずである。そのような動きから,カメラはまあ正常な動作になっただろうと確認された。そのために露光したコマが意外なことに,ネガの調子がよさそうに見えた。ためしにスキャンしてみると,いくらか調子がマシなものになっている。

有効期限を大幅に超過したカラーフィルムでは,カブリが生じたり,カラーバランスが崩れたりするだけでなく,実際の感度が低下する場合もある。そのため,本来の感度がISO 100のフィルムを,カメラの設定をASA 50(ISO 50と同等)にして試し撮りをおこなっていたのだが,このフィルムの感度の低下は,1段階どころではないのかもしれない。2段階,いや3段階くらいは低下していそうである。残念だが,このカメラでは,低感度側はASA 25やASA 12には設定できず,ASA 50までとなっている。
 ともあれ,AEの動作は安定したようなので,つぎはきちんとしたフィルムで試し撮りをすることにしよう。

*1 フジカラー PRO 160NS プロフェッショナル 120サイズ,フジクローム VELVIA50 プロフェッショナル CUTサイズ,販売終了のご案内 (2021年10月15日,富士フイルム株式会社)
https://www.fujifilm.com/ffis/ja/news/92


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