撮影日記


2021年10月16日(土) 天気:曇のち雨

意図せぬ露出不足 液漏れの影響は大きかった

電池の接点につながるコードをハンダづけしなおすことで,ジャンク品のカメラは動くようになった(2021年10月12日の日記を参照)。動くようになったので,晴れた日をねらって,とりあえず試し撮りをおこなう。今回の試し撮りは,露出とピントが安定しているかどうかと,日付写しこみ機能が使える状態かどうかを確認するのが目的なので,大幅に使用期限を超過しているフィルムでかまわない。まがりなりにでも自家現像ができる環境をつくっておくと,こういうときになにかと好都合である(2021年8月14日の日記を参照)。

漂白・定着液からフィルムを引き上げてみると,なにも写っていないのである。フィルムを装填する前には,シャッターが開くことを確認していたので,まったく写っていないというのは,おかしい。フィルムをさらに引き上げていくと,はじめのほうの数コマには,像がでていた。途中で,なんらかのトラブルが発生したようである。大幅に使用期限を超過しているフィルムを使ったので,画像は汚いものになっているが,遠景にきちんとピントがあっていることと,日付の写しこみが機能していることは確認できた。なお,このカメラでは,日付の「年月日」はそれぞれ手動でダイアルを回して設定する。「年」については,78〜92の範囲でしか文字が用意されていない。

ともかく,カメラの動作を再確認することにした。
 シャッターレリーズボタンを押してみたところ,シャッターは動作している音がする。しかし,室内で暗いほうを向けているにもかかわらず,シャッターの音が速い。裏蓋を開けて動作を確認すると,シャッターは開いているが,絞りがいっぱいに絞りこまれた状態になっている。AEの調整がずれてしまっているのだろうかと思いながら,感度設定のレバーをいろいろ動かして試してみる。ときどき,室内に相応しそうなシャッター速度で動作し,そのときは絞りも開放になっていることが確認できた。感度設定レバーまわりの接触が,おかしくなっているものと考えられる。
 ふたたび軍艦部をはずし,さらに底蓋もはずしてから,感度設定レバーまわりのネジをはずすと,そこがすっぽりと抜ける。その接点には,電池から漏れた液が固まったものがこびりついていた。幸い,接点そのものは腐蝕していなかったようで,拭き取るだけで接触は回復したようである。


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