撮影日記


2021年08月11日(水) 天気:曇

京セラ・デンタルアイIIを使ってみる

KYOCERA DELTAL-EYE IIは,100mm F4の接写用レンズが固定された,接写専用の一眼レフカメラである。レンズの先端にはリング状のフラッシュが内蔵されており,影をつくらずに接写ができるものである。また,ピントの合う範囲は0.255m〜1.55mにかぎられており,このときの撮影倍率は1倍〜1/15倍となっている。これは,「デンタルアイ」という名前が示すように,歯科医院において患部の写真を撮ることに特化した仕様である。かなりの接写ではあるが,常時フラッシュを使用することもあって,手持ちで撮影することが想定されているのであろう,三脚用のネジ穴がない。
 このカメラを入手したのは,2年前のことである(2019年8月1日の日記を参照)。安価に入手できたのはよいが,フラッシュが発光しない状態であった。kYOCERA DENTAL-EYE IIには,シャッター速度や絞りを選択する機構がない。フラッシュ撮影時には,シャッター速度は固定で,撮影距離に応じて絞りが変化するフラッシュマチックになっている。フラッシュを使わない撮影もいちおうできるようだが,この場合は絞りはつねに開放で,絞り優先AE撮影となる。

100mmレンズで,F4の開放専用の,絞り優先AEカメラ。これは,花の撮影に適した仕様でもある。ところが,1つ大きな問題がある。三脚に取りつけるネジ穴がないのだ。そのため,なかなか試し撮りをする気にもなかなかったものである。
 しかしいま,手元には期限切れフィルムがたくさんあり,いちおう自家現像もできる状態にある。きちんとした写真は撮れなくても,カメラが撮影可能な状態かどうかくらいは,確認できるはずだ。

KYOCERA DENTAL-EYE II, 100mm F4, Konica 100

色づいて落ちている葉を拾い,ベンチにおいた。ベンチにあるでっぱりを利用してカメラを固定して,撮影したものである。大幅に使用期限を超過したフィルムのため,像が荒れてしまっているが,ふつうに接写ができることは確認できた。しかし,三脚が使えないのでは,どうにも使いにくい。


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