撮影日記


2021年03月28日(日) 天気:晴

はじめに咲くのは,白い花?それともやっぱり,赤い花?

広島市内のサクラは,例年よりも2週間以上早い,3月11日に開花が宣言された(2021年3月23日の日記を参照)。その後,開花の進行はややゆっくりしたものとなり,ほぼ満開となったのは,例年よりも1週間ほど早いくらいにとどまったように感じている。
 サクラの見ごろ撮りごろが終わると,こんどは自宅に植えたチューリップが開花しはじめる。

Kodak DCS 460, TAMRON SP 90mm F2.5 (52B)

ここ数年,多くの花色,品種のチューリップを植えるようにしている。それでも例年,赤い花がさいしょに開花する傾向がある(2019年3月29日の日記を参照)。だから,赤い花より早く白いつぼみの花が目立ってくると,いつもとは違うワクワク感がある。

Kodak DCS 460, AF-S DX Micro-NIKKOR 40mm F2.8G

ここ数年は,品種や色などがミックスされた球根のセットを購入して植えてきた。しかし今年は,そのほかに品種名が明確になっている球根のセットも購入した。購入した球根には品種名が書いてあったので,その名前を札に書いて,鉢にさしておいた。この鉢にさした札には,「マウントタコマ」と書いていた。マウントタコマは,白い八重咲の品種である。
 ところが日に日に,このつぼみが赤くなってくる。いかにも白い花が咲きそうなつぼみであったが,赤い部分がしだいに増えてくる。それでも,全体に白くてごく一部に赤い部分のあるような花はあるので,このころはまだ,基本的に白い花が咲くものだと信じていた。まっ白なマウントタコマにも,少し赤みが入ったものがあるのかもしれない,というくらいの気持ちであった。

Kodak DCS 460, AF Micro-NIKKOR 105mm F2.8S

しかし,結局は赤い花に成長したのであった。白いつぼみがしだいに赤みを帯びてくる過程はじつに不思議なものであったが,マウントタコマがこんなに赤い花であるはずがない。どうやら,この隣に置いていた鉢と,さすべき札を間違えていたようである。この赤い花は,「フラッシュポイント」という品種になるのであった。
 なお,この球根を購入したお店の人によれば,「フラッシュポイントは早咲き,マウントタコマは遅咲き」という。この赤いフラッシュポイントがもうすぐ咲きそうなのに,隣の鉢はまだ咲く気配が見えないから,フラッシュポイントとマウントタコマの札が入れ替わっていたということで,間違いない。

Kodak DCS 460, TAMRON SP 90mm F2.5

さて,マウントタコマだと思っていたフラッシュポイントが,なかなか開花せずにぐずぐずしているうちに,別のつぼみが急速にふくらんできた。

 
Kodak DCS 460, Ai Micro-NIKKOR 200mm F4

結局,今年のチューリップでいちばんはじめに開花したのは,赤と黄のバイカラー咲きのものになった。なお,この球根には品種名が書かれていなかったので,名前はわからない。

さて,世界ではじめて市販されたデジタル一眼レフカメラは,Kodak DCS 100とされている。発売当初の名称はKodak Professional DCSで,のちにKodak DCS 200が発表されてからKodak DCS 100とよばれるようになったものであり,モデルとしてDCS DC3,DCS DC3/32,DCS DC3/B,DCS DM3,DCS DM3/32,DCS DM3/Bの6種類があった。Kodak DCS 100が発表されたのは1991年5月のことである("The DCS Story", Jim McGarvey, 2004による2019年11月4日の日記を参照)。それから数えれば,今年はKodak DCS 30年という節目の年にあたる。だが,すでにKodak DCSシリーズは過去のものであり,Kodakの会社自体も,生まれ変わってしまっている。いまのところ,Kodak DCS 30年を祝うような動きなど,少なくとも私の視野にははいってきていない。それならば,私ひとりででも,Kodak DCS 30年を祝うことにしようか。そう考えて今年のチューリップは,Kodak DCS 460とKodak DCS 420だけで撮ることにした。そして例年のように,うすい本にまとめようと考えている。


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