撮影日記


2019年09月16日(月) 天気:晴

特殊乗車票とは?

大阪市内で移動するときは,地下鉄が便利である。とくに土曜日や日曜日であれば,「エンジョイエコカード土日祝」という1日乗車券が使える。600円で,大阪メトロ(以前の大阪市営地下鉄)と大阪シティバス(以前の大阪市営バス)の全線を利用できる。初乗り区間であっても,2往復すれば元がとれる。新大阪から天王寺までは片道280円だから,往復するときにどこかで途中下車を1回でもしたら,もう元がとれてしまう。
 昨日の仕事場所は,西中島南方駅近辺だった。仕事のあとには,梅田駅やなんば駅で下車して買い物に立ち寄ろうと考えていた。だから当然のように,「エンジョイエコカード土日祝」を使ったのである。

梅田駅で下車し,八百富写真機店をちょっとだけ覗いて,ほかの買い物を済ませた。つぎに,なんば駅へ移動するために自動改札機を通ったのだが,このとき誤って「エンジョイエコカード土日祝」ではなく「回数カード」を通してしまった。そこで,窓口に事情を説明すると,このような「特殊乗車票」というものを渡されたのである。

「特殊乗車票」というものは,これまでに使ったことはない。いや,見るのも聞くのも,はじめてである。
 この日は,改札機を通してしまった「回数カード」はそのままにしておき,「エンジョイエコカード土日祝」で移動を続けることになった。

今日は,地下鉄で新大阪駅まで行って,新幹線で広島にもどる。その前に,なんば駅で下車して,また別の買い物を済ませる。
 そこで,「特殊乗車票」を使うことになる。まず乗車駅では有人改札を通り,「乗車駅」の欄に検印をもらう。

下車駅では,有人改札で,「特殊乗車票」と「回数カード」を駅員さんに渡して,精算してもらうことになる。つまりは回数カードで入場すると,そこで1区分の料金をカードから引かれることになる。そのあと「回数カード」を使わずにいたら,その引かれた分がずっとキープされている。つぎは「特殊乗車票」で入場し,下車時に「回数カード」で精算する,というしくみらしい。「エンジョイエコカード土日祝」を使いたいのに誤って「回数カード」を使ってしまったというときのためのありがたい救済措置が用意されていたわけだ。こういう措置が用意されていることは,私と同じようなミスがよくある事例であることを,示しているのかもしれない。駅員さんも,そのへんは手慣れたようすであった。

なんば駅の有人改札口で,この精算処理をしてもらっているときのこと。こんなことがあった。
 初老の男性が割りこんできて,梅田駅から230円区間の切符を駅員さんにさしだし「無効印をくれ」。駅員さんは私の「特殊乗車票」の精算のために機械を操作しているから,当然ながら,すぐには応じない。初老の男性は「早くしろ」とせかす。処理が終わった駅員さんが無効印を押すと,初老の男性は「さっさと改札機をあけろ」。それに対して駅員さん「通れますよ」。
 この初老の男性は,いったい何者だったのだろうか?
 「無効印をくれ」といって切符を持ち帰ったわけだが,鉄道関係のコレクターであろうか?ほかの地方から来た人であれば,旅の記念に持ち帰りたいと考えるかもしれないが,あまりに慣れたようすであるから,地元の人ではないかとも思える。「梅田から230円」という切符そのものは,珍しいものではないと思うし,この日は日付がゾロ目になっているわけでもない。そのあたりの意図がよくわからなかった。
 その一方で,通路が開放されているのに気がついていなかったようすもあり,はしたなく滑稽なシーンを見てしまったような気がしたのであった。
 それに対する駅員さんも慣れたふうだったので,これもよくある事例だったのかもしれない。


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