2019年04月06日(土) 天気:晴
FUJIX DS-300は生きていた
年が明けてから3箇月を過ぎたというのに,今年はまだカメラを1つも買っていない。先月,ようやくレンズを1本買ったものの,カメラはまだ1つも買ってなかった。インターネットオークションの出品物をときおりチェックするものの,入札すらすることはなかったが,先日,気になる出品物があり久しぶりに入札した。競合者があらわれたら争わずに譲ろうと考えていたが,競合者があらわれることはなく,開始値で落札することができた。
落札したカメラ,つまり今年はじめて買ったカメラは,富士フイルムのデジタルカメラFUJIX DS-300である。
ただし,このカメラがほしかったのではなく,付属していたこのメモリカードがほしかったのである。
一昨年,FUJIX DS-505Aという比較的初期のデジタル一眼レフカメラをいただいた(2016年1月4日の日記を参照)。その後,バッテリーを改造することで,動作するようにはなった(2018年5月30日の日記を参照)。しかし,記録メディアとしてのメモリカードが1枚しかない。いわゆるPCカードのフラッシュメモリだが,FUJIX DS-505Aとあわせていただいた,富士フイルムが発売した20MBの「HG-20」というカードしかないのである。その後,いろいろな人からいろいろなブランドのメモリカードをいただいたが,どれもほかのカメラでは動作するのに,FUJIX DS-505Aでは認識されないのである。
だから,FUJIX DS-505Aで動作することになっている,富士フイルムの「HG-15」というカードを入手しておきたかったのである。そしてこのカードは,FUJIX DS-505Aで使えることが確認できた。
FUJIX DS-300は1997年4月に発売されたもので,撮像素子の画素数は130万画素,いわゆるメガピクセル機である。当時すでに,デジタル一眼レフカメラで100万画素をこえる撮像素子を使っている機種はあったが,比較的安価な機種でも100万円近くするものばかりだった。FUJIX DS-300は,そんな時代にありながら,本体価格が248,000円で,きわめて安価なものになっていた。ピントはオートフォーカスであうようになっており,プログラムAEのほか,絞り優先AE,シャッター速度優先AEにマニュアル露出も使えるようになっている。つまり,きちんと使える画像が得られるデジタルカメラなのである。
これが発売されたとき,ようやく使えそうなデジタルカメラが,手の届きそうな価格で発売された,という印象をもったものだ。だがしかし,フィルムと同等な画質を得るには600万画素はほしいと聞いていたし,20万円をこえる価格は,衝動買いできるものではない。結局,私はその翌年に,30万画素クラスのRICOH DC-3を買った。これが私にとってはじめてのデジタルカメラとなった(1998年5月27日の日記を参照)。そして,さらに翌年にOLYMPUS C-1400Lを買った(1999年4月15日の日記を参照)。これが私にとってはじめての,メガピクセル機となった。撮像素子が100万画素をこえており,さらにピントがきちんとあうレンズが搭載されていることではじめて,デジタルカメラが画質を語ってもよいだろう,と思うようになったものである。
その後,デジタルカメラの画素数は増え,価格は下がっていった。私は,FUJIX DS-300というデジタルカメラの存在を意識しなくなっていた。
さて,このFUJIX DS-300は,動作するのだろうか。
落札したなかに,バッテリーは付属していなかった。
ブックオフのジャンクコーナーでACアダプタをさがしてみたところ,Play Station 2用のACアダプタがちょうど使えそうな規格であった。FUJIX DS-300に接続して,モードダイアルを「AUTO」したところ,カメラは動き出した。細かい設定はわかりにくかったが,撮影そのものに関する操作に迷うところはない。そして,実際に撮影できることも確認できた。
しかし,バッテリーがなければ,外へ持ち出して撮影に使うことができない。いまさら130万画素のデジタルカメラを本気で使う必要もないとは思うが,どんな写りをするのかは,たしかめておきたいものである。
ともあれ,FUJIX DS-300本体も,付属していたメモリカードも,どちらも使える状態のものだったことには,満足している。
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