撮影日記


2018年08月09日(木) 天気:晴

ムラはやっぱり現像ムラ

 なぜか,いつもそこで撮った写真は,現像ムラがでる…(2018年8月7日の日記を参照)。
 その原因は,単に,現像を雑におこなっていたからではないだろうか。
 それを確認するためには,まず,撮りなおしに行かねばならない。
 この歩道橋がかかる場所では,道路はほぼ東西方向に伸びている。夕方の日没が近いころに歩道橋から電停のほうを見れば,ほぼ順光になって撮りやすい。

とくにRCタイプの印画紙の現像は,「押しが効かない」という表現をされる。長時間,現像液に浸したところで,ある程度以上は現像が進行しないことをあらわしている。きれいなプリントを得るためには,めいっぱい現像が進行することにあわせて,試行錯誤しながら適切な露光をあたえて焼きこむことになる。
 それに対していま私がやっていることは,印画紙を使って撮影し,原版にすることである。フィルムでの撮影にくらべて硬調になりがちなので,平均的と思われる露光を与えて撮影し,現像でほどほどの中間調が残るように調整しようと考えている。つまり,セーフライトのもとで現像の進行を見ながら,途中で止めるのである。
 したがって,現像液に漬かる時間の差が,そのまま現像ムラにつながる。さいごまで現像を進行させるならば,その差も目立たなくなるが,途中で進行を止めるから,その差がはっきりとあらわれる。
 twitterで,「乳剤面を下に凸にして,一気に現像液に落とすとよい」というアドバイスもいただいた。

だから今日は,いつも以上に慎重に,撮影に使った印画紙を現像液に落とす。

ほどよいと思えたところで現像を止め,停止液,定着液に漬ける。
 そして明かりをつけて確認すると,懸念していた現像ムラは目立たないものになっていた。
 なんとか,うまくいったようである。

Okuhara Camera, FUJINON W 210mm F5.6, FUJIBRO WP FM2

横断歩道上にちらほら見えるものは,現像ムラではない。これは5回の多重露光をおこなって撮影したもので,横断歩行者がぼんやりと写っているのである。印画紙の感度はフィルムにくらべて低く,ISO 1.5とみなして撮影すると具合がよいことが多い。すると日中の日なたでも,F22まで絞ると露光時間は1秒くらいになる。どのみち,動くものは写し止められない。それならば長時間露光として流してしまうのもおもしろいし,多重露光でぼんやりした像をたくさん写すのもおもしろい。

Okuhara Camera, FUJINON W 210mm F5.6, FUJIBRO WP FM2

もちろん,たまたま立ち止まっている人がいれば,ちゃんと写ることはいうまでもない。


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