撮影日記


2017年03月30日(木) 天気:曇ときどき晴

ミラーレンズとミラーレス

広島市内で,横川付近の川沿いは,サクラ並木になっている(2016年4月5日の日記で2枚目のパノラマ写真を参照)。「楠木の大雁木」のサクラは,昨日ようやく2〜3個の花が咲きはじめたところだ。寺町(本願寺広島別院あたり)のほうも,咲きはじめてきた。「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく耳にする表現だが,この春はお彼岸の時期をすぎても,かなり寒く感じる日がある。一方で今日は,日差しも強く穏やかだ。まもなくこのあたりでは,お花見の場所取りのためのブルーシート(残念だが,サクラの根元にまで敷かれていることが多い)やガムテープが目立つようになるだろうが,今日はベンチで昼食を食べている人をちらほら見かける程度である。
 ヤシカ/京セラのTessar T* 45mm F2.8は最短撮影距離が0.6mなので,クローズアップレンズを併用してみるが,それでも小さな花の接写には力不足である。

SONY α NEX-C3, Tessar T* 45mm F2.8, Close-up lens No.1

ヤシカ/京セラが発売したCONTAX用レンズで,私が入手しているものは2本だけだ。1つはTessar T* 45mm F2.8で,日常的に使う場面の多いレンズである。もう1つのレンズは,日常的には使う場面があまり多くないと思われる。

シグマの1000mm F13.5という,超望遠レンズである。
 ずいぶんと以前にいただいたレンズであるが,1000mmという長すぎる焦点距離と,F13.5という絶望的な暗さのために,使い道がかなり限定される(2005年2月27日の日記を参照)。実際に,このレンズでシャープな像を得ることは容易ではなく,ほんとうに太陽を撮る(2009年7月24日の日記を参照)くらいしか使い道がない。

SONY α NEX-C3, SIGMA MIRROR-TELEPHOTO 1000mm F13.5

今日は三脚がしょぼいので(笑),感度の設定をISO 1600相当にあげて,露光時間を短くすることでブレを防ぐようにした。
 たとえば,約1000m先にある原爆ドームを狙うと,こんな大きさに撮れてしまう(2017年2月16日の日記と比較してみよう)。ふつうなら,こんなに遠くからここまで大きく写す必要はないだろう。ましてやSONY α NEX-C3の撮像素子はいわゆるAPS-Cサイズだから,ライカ判ではおよそ1500mmの超望遠レンズを使うときに相当する範囲だけが写るのである。
 今日,お昼休みの時間帯は,よく晴れていた。遠くから,なにやらサクソフォンを奏でるおだやかなメロディもかすかに聞こえてくる。F13.5という暗いレンズを使うには,よく晴れて明るい条件がありがたいが,SONY α NEX-C3には覗きこんで使うファインダーがなく,オープンな状態の液晶モニタを見て撮影する。よく晴れて明るいと,これがきわめて見にくい場合がある。SONY α NEX-C3で超望遠レンズを使うときには,冠布を用意したほうがよいだろう。
 さて,寺町の川沿いの,原爆ドームが見えるこの位置から反対側を向けば,「楠木の大雁木」を見ることもできる。

SONY α NEX-C3, SIGMA MIRROR-TELEPHOTO 1000mm F13.5

かすかなサクソフォンの音は,これだったんだな。見通しがよいと,音もよく聞こえるようだ。


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