2011年01月19日(水) 天気:晴ときどき曇
リバーサル現像終了のお知らせ
長く,お世話になっていた現像所「シグマ広島」さんから,1枚のFAXが送られてきた。
「リバーサル現像処理終了」のお知らせである。これによるとシグマ広島では,2011年1月28日で現像処理を終了するとのこと。以後は,東京の堀内カラーさんへ処理を委託することになるという。
シグマ広島とのつきあいは,もう15年以上になるだろうか。私の職場では写真を多用することからシグマ広島への発注も多く,定期的に集配に立ち寄ってくださっていた。それに便乗して,私的な現像の依頼をさせていただいていたわけだ。当初は納品のたびに現金払いをしていたものだが,次第に私のフィルム消費量は増えていき,やがて「面倒なので,月末一括払いにしてほしい」ということになった(1997年6月16日の日記を参照)。そのころシグマ広島の集配は,1日2便あった。ポジフィルムなら「即日仕上げ」で,お昼の便で現像を依頼すれば,夕方の便で納品されたものである。日曜日に夕方まで撮影したフィルムが,月曜日の夕方には現像が完了したものが手元に届いたのである。お店にでかける必要がないだけでも,たいへんありがたいものであった。当時は,相当な処理量があったのだろう。
しかし,ディジタル化の影響は徐々にあらわれる。職場からの発注が少しずつ減っていき,ときとして私が発注したもののほうが,金額の大きな月も生じたりした。やがて,定期便は1日1回になり「翌日仕上げ」となる。そして最近は,発注があるときには集配を依頼することになっていた。なお,私自身も,現像を依頼する機会が激減した。ただしこれは,けっしてディジタル化の影響ではない。単に,写真を撮りにでかける時間がなかなか得られなくなっただけである。
今後,シグマ広島と,東京の堀内カラーとの間の輸送には,航空便を利用することになるそうだ。それでも納品は,中1日になるという。このたびは,増感料金およびマウント仕上げ料金が値上がりになる。ただし,現像料金そのものについて,変更になるというアナウンスはなかった。そこは,少し安心できるところか。
もっとも,納期が長くなったとはいえ,中1日である。10年くらい前でもすでに,コダクロームの納期は1週間近かったのだから,まだ悲観するほどの状況ではない。ともあれ,年々,フィルムを使う環境が厳しくなっているのは間違いのないことである。
そういえば,ニコンが「F6とFM10以外のカメラの製造・販売を終了」を発表したのも,1月のことだった(2006年1月12日の日記を参照)。そして翌週には,コニカミノルタが「カメラ事業,フォト事業から撤退」を発表した(2006年1月19日の日記を参照)。コニカミノルタの発表からちょうど5年後の同じ日に,シグマ広島のリバーサルフィルム現像処理終了のお知らせを受け取ったのは,まあ,たまたま同じ日だったというだけのことであろうが,フィルムを取り巻く環境が厳しくなっていることを思い知るには十分なことであろう。
いずれ,モノクロフィルム,カラーネガフィルムだけでなく,カラーポジフィルムについても,自分で現像できるようになっておくべきだろうか。
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