撮影日記


2024年08月06日(火) 天気:晴

とうろう流しの夜も暑い

広島市では連日,日の最高気温が35℃をこえる「猛暑日」が続いている。7月21日以降で最高気温が35℃をこえなかったのは,7月29日だけであり,35℃をこえなかったとはいえ34.8℃だったのだから,やはり猛暑なのである。もはや,老若男女をとわず,日傘を使っている人の姿があたりまえになってしまった。もっとも,日傘など,ここまで連日の猛暑でなくても,積極的に使っていればよかったのである。
 最高気温よりも問題なのは,日の最低気温である。どれだけ日中が暑くても,日が沈んだのちには,少しずつ暑さが和らいでくれれば,それなりに過ごしやすくなる。ところが夜間の最低気温が25℃をこえる「熱帯夜」が,7月18日以降ずっと続いている。雨が降った日ですら,こういう状態だから,とくに夜が暑苦しく,朝もさほど気温が下がっていないから日の出とともに猛烈な暑さを感じるのである。なお,「熱帯地方の夜はこんなに暑くないから,熱帯夜という語は不適切である」という批判は以前からよく見かけるが,用語を改める意思はなさそうである。そもそも,正式な用語ではないから,どうでもよいというところなのだろう。便利に都合よく使えばよいのである。

朝はいつものように,慰霊ならびに祈念の式典が開催された。以前よりも日よけのテントの数が多くなっているようだが,朝は日が低いのでじゅうぶんに影にならない席もあるだろうし,そもそも空気が暑いのである。そして,ラフではない服装で参列する人もある。
 そして,夕方になってもまだ暑い。それでも平和記念公園には,例年のように多くの人が集まっている。

Nikon D5000, AF-S DX VR Zoom-Nikkor 18-200mm F3.5-5.6G IF-ED

空が暗くなりはじめるころ,川面に浮かぶとうろうの姿がめだちはじめる。

Nikon D5000, AF-S DX VR Zoom-Nikkor 18-200mm F3.5-5.6G IF-ED

暗くなってきても,やはりまだ暑いのである。夕凪の時間帯でもあり,川の上を流れてくるような,涼しい風がないのである。そのせいか,橋の上でも川岸でも,人があまり滞留せず,のんびりと眺めることができる。

Nikon D5000, AF-S DX VR Zoom-Nikkor 18-200mm F3.5-5.6G IF-ED

川岸から流されるとうろうは,必ずしも川の中央のほうへは流れていかない。また,せっかく流れて行っても,川岸に戻ってしまいがちである。川岸に戻ろうとするとうろうは,川の中に入っている人によって,川の中央のほうへ押し戻されている。とうろうがかたまっているところを撮るときに,とうろうの明るさに露出をあわせるようにすれば,それなりのシャッター速度が確保できるうえに,この作業をしている人がちょうどシルエットになって写りこんでくれるのが,なにかと都合がよいのである。

Nikon D5000, AF-S DX VR Zoom-Nikkor 18-200mm F3.5-5.6G IF-ED

今日のカメラは,Nikon D5000を選んだ。手元にあるデジタル一眼レフカメラのうち,もっともコンパクトなものである。また,液晶モニタを回転させられるので,ライブビュー機能を利用すればローアングル撮影もおこないやすいためである。また,レンズはこれ1本で済ませるために,高倍率ズームレンズを選択した。ただこの組み合わせでは,レンズが実際以上に大きく見えるなど,Nikon D5000との組み合わせは,あまり適していないようにも思う。また,描写はすこしばかり我慢する必要があると感じる。それでもこういうときには,ついつい選んでしまう組み合わせである。全景から部分のアップまで,簡単に選択できるのである。相生橋から眺めてみると,とうろうがうまいぐあいに広がって流れてくれていた。

Nikon D5000, AF-S DX VR Zoom-Nikkor 18-200mm F3.5-5.6G IF-ED

今日の干潮は17時ころで,満潮は23時ころになる。川の流れはほとんどないように見えるが,それでもゆっくりと上流に向かって流れている。相生橋から眺めると,とうろうがうまいぐあいに広がって流れてくれていた。単純に美しい光景であるが,この機会に,その背景になにがあるのかを少しくらい考えてもよいひとときである。ただ,夕方に時間帯をすぎて夜になっても,今日はまだ暑いのである。とくに,過ごしでも混雑した場所は。ほんとうに暑いのである。隣にいたグループの人が,今年のようにこんなにきれいに広がっているのは珍しいと熱弁していたのが,さらに暑さを増長していのかもしれないが。


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