撮影日記


2021年03月10日(水) 天気:晴

ニコンZ9 開発発表

COVID-19にかかわる首都圏の4都県(東京,千葉,埼玉,神奈川)に出されていた緊急事態宣言は,3月21日まで延長されることになった。
 しかし,暗いニュースばかりではない。明るいニュースも流れてくる。今日,ニコンは,あたらしいカメラの開発を発表した。
 発表されたカメラは「Nikon Z9」という。Zシリーズはいわゆるミラーレスカメラであるが,Nikon Z9はフラッグシップモデルであると称している。ニコンのフラッグシップモデルというと,いわゆる「一桁シリーズ」だ。フィルムカメラのNikon FからF6,デジタルカメラのNikon D1からD6に相当する,いわゆるミラーレスカメラということになる。今日は,その開発が発表されただけであり,詳細な仕様は明らかではない。また,「2021年内の発売をめざす」とのことで,発売時期も未定のようである。
 なお,いまのところ個人的には,このシリーズの購入は考えていない。Nikon Z9に標準的なレンズを組みあわせると,おそらく100万円に近い価格になると思われる。もしいま,「カメラの購入に100万円を使ってもよい」という状況になったら,私はFUJIFILM GFX100Sのほうを選んでしまうかもしれない。
 ともあれ,カメラの主流といえるスタイルが,「一眼レフカメラ」から「いわゆるミラーレスカメラ」に移行していることは,間違いのないことである。個人的に,「ミラーレスカメラ」(とくに「ミラーレス一眼カメラ」)という呼称は,心の底から忌み嫌いたいものである。しかし,デジタルカメラがこのような姿に到達することになるのは,必然的なことだと考えている。システムとしては,優れたよいものだと考えている。ましてやそのフラッグシップと称する製品が,悪いものであろうはずはない。

個人的にはまだ,長く慣れ親しんだ一眼レフカメラをおもに使っていたいと思っている。それでも,いわゆるミラーレスカメラが好都合な場面があることも,わかっている。その本質的な魅力の1つとして,液晶モニタをファインダとして使用できることがある。液晶モニタの角度が変えられるようなものであれば,ローアングルでの撮影などにも都合がよい。

FUJIFILM X-T10, TAMRON SP 90mm F2.5, Nikon TC-14A

先週,デジタル一眼レフカメラKodak DCS Pro 14nとあわせて,いわゆるミラーレスカメラFUJIFILM X-T10を使って撮ったものである(2021年2月28日の日記を参照)。FUJIFILM X-T10は,小さく軽い。液晶モニタの角度が変えられること,ピントあわせのときに画像を拡大できることなど,ピントをあわせるのに都合がよい。明るすぎる場所では,液晶モニタが見えにくくなるが,使った場所は基本的に日陰だったので,そのような問題もなく,快適なピントあわせが可能であった。一方で,拡大表示しない場合は,ピントの山が少しわかりにくく感じることもあり,ファインダの視野の隅でのピントあわせには不都合である。必然的に,いわゆる日の丸構図っぽいものを量産してしまうことになりかねない。視野の隅でピントを確認したいような場合は,一眼レフカメラのほうが好都合かもしれない。ただし,そこには「慣れ」の問題が影響しているかもしれない。

FUJIFILM X-T10, TAMRON SP 90mm F2.5, Nikon TC-14A

Kodak DCS Pro 14nとFUJIFILM X-T10との比較では,一眼レフカメラかいわゆるミラーレスカメラかという違いのほかに,発色の傾向にも違いが感じられる。Kodak DCS Pro 14nでは,Rawデータとして撮影し,専用のソフトウェア(Kodak PhotoDesk)で「Wedding Look」という設定でJPEGファイル化することが多い。その場合,全体に彩度が高めになりながらも,ややGの弱い透き通った感じの発色に思われる。一方,FUJIFILM X-T10をPROVIAモードで撮影しJPEGファイルとして記録した場合,同じものを同じような条件で撮ったとしても,彩度および濃度が高めに感じられる。
 それぞれ,好みの設定を見つけていければよいと思っている。それも,デジタルカメラの楽しみ方の1つであろう。


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