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テールボードカメラを使えるようにする 三脚のネジ穴をどうするか
カメラとは,そもそも暗い部屋を意味することばである。そこに,レンズなど像を結ぶためのしくみと,フィルムなど像を固定するためめのしくみをくわえると,写真を撮ることができるようになる。レンズがついていない状態の木製のテールボードカメラは,それだけを見るとただの木の箱である。そこに可動部が動かなくなるくらい厚く埃が詰まっていたら,見た目にはガラクタ同然である。それを清掃し,表面を磨いてきれいにした。そして,レンズやフィルムを取りつけられるようにした。
あとは,蛇腹にあいた穴をふさぎ,もとどおりに枠に接着すれば,写真を撮れるようになる。三脚にカメラを固定すると,その作業が楽になりそうである。
このテールボードカメラの底面には,三脚を固定するためのネジ穴が設けられていた。
これは,現在の三脚でよく使われている「小ネジ」ではなく,古いカメラや大型カメラで使われていることのある「大ネジ」とよばれるもののようである。
ところが,その大ネジがはいらないのである。大ネジに似ているが,微妙に違うらしい。
ここで,このカメラを三脚に固定する方法として,つぎの3つが考えられる。
1 このネジの規格を調べ,ネジアダプタをさがす。
2 底板の三脚ネジ穴を交換する。
3 「スリック台」を買って,クランプかなにかで止める。
また,twitterでつぎのような方法のご提案もいただいた。
4 クイックシューをこれにあうネジに改造して使う。
1については,そういう都合のよいアダプタがあるかどうかが疑問である。3については,「スリック台」の購入に,それなりの出費が必要になるという問題がある。そこで,カメラの改造をともなわずに済む4の方法を検討することにした。クイックシューは使っていないものが多数あるので,まずはこのネジ穴の規格を調べなければならない。
ところが,どうも2の方法が簡単にできそうに思えてきた。
この金具は,4つの木ネジをゆるめるだけで,簡単にはずすことができた。
この金具をはずしたあとに,部品どりにしているカメラから,三脚のネジ穴を移植する。この固定には,もともとの金具を止めていた木ネジを流用した。これによって,雲台と広く密着するように取りつけられるようになった。
あとは蛇腹の補修をするだけである。
三脚で使われる「小ネジ」は,UNC 1/4(ユニファイ並目ネジ 1/4インチ)とよばれる規格のものである。また,「大ネジ」はUNC 3/8という規格のものである。このテールボードカメラについていた三脚のネジ穴は,UNC 3/8に似ているが微妙に異なっている。そこで,W 3/8(ウィットネジ 3/8インチ)というものをねじ込んでみようとしたが,これも入りそうで入らない。さらに,UNF 3/8(ユニファイ細目ネジ 3/8インチ)も試したが,これも入らない。では,インチネジではなくメートルネジなのかといえば,そういうわけでもない。M8ネジはすかすかであり,M10ネジはまったく入らない。近所のホームセンターで入手できるネジには,あうものがないのである。
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