撮影日記


2018年11月13日(火) 天気:曇

YONGNUOレンズとの相性は
ユーザインタフェースではなく TC-16ASがポイントか?

Made in Chinaのカメラやレンズというものは,どのような印象をもたれているだろうか。
 それは,大きく2つにわけることができる。1つは,日本のブランドの製品が,Chinaの工場で製造されたもの。もう1つは,Chinaの企業による独自のブランドで発売されているものだ。
 Chinaで製造された日本のブランドの製品は,いわゆるフラッグシップモデルではなく,エントリーモデルなどが中心となっていた。平たく言ってしまえば「安物」ということになるが,各ブランドの基準に応じた一定の品質は確保されていたはずだ。一方,Chinaの企業による独自のブランドの製品は,どうであったか。「低品質のパクリ品」と蔑む人もあった一方で,興味深く眺めていた人もあった。たとえば,古いタイプの二眼レフカメラが比較的近年まで製造されていたものなどに対しては,積極的に購入し,その品質を確かめようとした人もあった。
 ここで少し,考えてみてほしい。かつては,Made in Japanの製品も,似たような目で見られていたことがあったはずだ。しかし,性能や品質が一定のレベルに達していたものもあり,次第に世界の人びとに認められていくようになった。古いカメラに着目することは,そのような発達の過程を眺められるように感じるところも,楽しみの1つなのである(2015年5月10日の日記を参照)。

Made in Chinaのカメラやレンズも,いまやじゅうぶんな品質に達しているように思う。私は,YONGNUOのレンズYN 40mm F2.8Nに,満足している(2018年10月25日の日記を参照)。それでいて,とても安価だ。なかには,日本製レンズの模倣をしているように見えるものもある。キヤノン用のYN 50mm F1.8の外見は,キヤノン製レンズにとてもよく似ている(2018年10月30日の日記を参照)。もしかするとまだ,模倣に近いような面があるのかもしれないが,ラインアップが拡充する傾向も見られるので,早々にブランドの価値を確保することになってもおかしくない。

ともかく,一部のフィルムカメラでYONGNUO YN 40mm F2.8Nのオートフォーカスが動作しないことは,とても残念である。オートフォーカスが動作しないカメラは,「絞りリングを使うユーザインタフェースをもつ機種」かと考えていた(2018年10月22日の日記を参照)が,別の要件があるようにも思えてきた。それは,「TC-16ASが動作する」かどうかの問題である。TC-16ASは,マニュアルフォーカス用レンズでもオートフォーカス撮影ができるようになる,テレコンバータである(2008年4月25日の日記を参照)。先日の表に,TC-16ASが動作するかどうかの要素を加えてみると,このようになる。

ニコンのフィルム一眼レフカメラとYONGNUO YN 40mm F2.8Nの相性
機種YONGNUO YN 40mm F2.8N
のAF動作
TC-16ASの
AF動作
Nikon U2 〇 ※ ※フラッシュをONにすると動作しない。 ×
Nikon U 〇 ※ ※フラッシュをONにすると動作しない。 ×
Nikon F80   ×
Nikon F70 動作するが,ピントがなかなかあわない。 ×
Nikon F90 × AFは動作しようとするが,まったくピントがあわない。 
Nikon F90X × AFは動作しようとするが,まったくピントがあわない。 
Nikon F4 × AFは,まったく動作せず。

これを見ると,TC-16ASでオートフォーカス撮影のできるカメラでは,YONGNUO YN 40mm F2.8Nのオートフォーカスが動作しない,という関係があるように見える。しかし,ディジタル一眼レフカメラに目を向けると,Nikon D2Xは,TC-16ASでもYONGNUO YN 40mm F2.8Nでも,どちらもオートフォーカスが動作する。したがって,結局はあまり関係ないことなのかもしれない。


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