撮影日記


2017年09月30日(土) 天気:はれ

シグマ「ミニズーム・マクロ」は晴れの日をきれいに写す

SIGMA AF 28-80mm F3.5-5.6 Macroは,低価格をおもな特徴とする標準ズームレンズである。しかし,低価格だけが特徴ではない。このレンズには「ミニズーム・マクロ」という別名も用意されていた。ズームレンズに「マクロ機構付き」というものはよく見られるが,その最大撮影倍率はせいぜい1/4倍や1/5倍であり,一般的なレンズより少しは寄れますよという程度の「オマケ」機能である。しかし,シグマ「ミニズーム・マクロ」は,最大撮影倍率1/2倍であり,接写用レンズとしてもじゅうぶんに使えるスペックのものになっている。マイクロニッコールのようなきわだった先鋭さもなければ,大口径レンズのようなとろけるようなボケ味もないが,廉価版のズームレンズにそこまで求めるのは,酷というものだろう。それでもよく晴れた日であれば少し絞りこまれて,ボケも気にならずシャープさもほどほどの,一般的にいちばんおいしい部分で撮影できるというものだ。

FUJI FinePix S2 Pro, SIGMA AF 28-80mm F3.5-5.6 Macro

葉の質感,細かな葉脈,光る葉の縁など,満足できる描写である。

廉価版ズームレンズらしく,ほどほどに硬調な印象の描写をしてくれるので,無機物の質感は文句ない。

FUJI FinePix S2 Pro, SIGMA AF 28-80mm F3.5-5.6 Macro

煩雑な背景は,さすがにすっきりとは写らない。

FUJI FinePix S2 Pro, SIGMA AF 28-80mm F3.5-5.6 Macro

明るいレンズではないからこそ,よく晴れた日でも,開放絞りが使いやすい。開放絞りならば,ボケも丸く写ってくれるというもの。明るい大口径レンズが万能,というわけでもないのである。

ともかく,シグマ「ミニズーム・マクロ」は,あわてて無理に入手する必要などない。しかし,「よい出会い」があったならば,迷わずにお迎えするべきレンズである,と結論づけておこう。

FUJI FinePix S2 Pro, SIGMA AF 28-80mm F3.5-5.6 Macro

このたび入手したシグマ「ミニズーム・マクロ」は,ニコンF50Dとセットで,きわめて安価に落札したものだ。レンズ単体でさがすだけでなく,エントリーモデルのカメラとセットになっている場合もふくめてさがすと,「よい出会い」があるかもしれない。


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