撮影日記 |
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2017年08月05日(土) 天気:曇ちょっと夕立サムスンのシュナイダー 素直に写せば素直に写るかつて,一流のカメラといえばドイツ製!と言われる時期があった。日本国内においても,日本製のカメラは1ランク下に思われていた節がある。1950年代以降,日本製カメラの品質があがりはじめて以後,いつしか日本国内で流通する一般向けカメラの大半が日本製(日本のブランド)品になっていた。ドイツなど外国ブランドのカメラはごく一部の,高級品,プロ機材,趣味性の強いカメラなどに限られる存在になっていた。 最近,SAMSUNGのコンパクトカメラが4機種やってきた(2017年7月7日の日記を参照)。まず,SAMSUNG KENOX 140ipという機種を試してみよう。 左のSAMSUNG KENOX winner140ではレンズの銘が「SAMSUNG SHD LENS」になっているのに対し,右のSAMSUNG KENOX 140ipではレンズの銘が例の「Schneider VARIOPLAN」になっている。SAMSUNG KENOX 140ipのボディには「2000 MILLENIUM EDITION」と読めるシールが貼られているので,日本カメラショー「カメラ総合カタログ」に掲載されていた時期よりも後の製品だと考えられる。入手した4機種の中では,もっとも完成度が高まっていると想像できるからだ。 SAMSUNG KENOX 140ipは,いろいろと多機能なカメラのようだが,すなおに「A」モードで撮影してみよう。小細工のないいちばん一般的なモードにこそ,そのカメラの実力があらわれるはずだ。 SAMSUNG KENOX 140ip, Schneider VARIOPLAN 38-140mm, ACROS住宅を更地にする作業がおこなわれていた。休憩中の重機に近づいて,もっとも広角側にして撮る。機械の力強さがあらわれる描写を示してくれている。 SAMSUNG KENOX 140ip, Schneider VARIOPLAN 38-140mm, ACROS広角側で撮っても,歪曲のようなものは気にならないレベルである。 SAMSUNG KENOX 140ip, Schneider VARIOPLAN 38-140mm, ACROSズーム位置は,中間あたりで撮ったものである。後ろのボケかたはごく素直で,好感のもてるものになっている。 SAMSUNG KENOX 140ip, Schneider VARIOPLAN 38-140mm, ACROS実際に「暗黒タケノコズーム」の最望遠側でも,夏のよく晴れた日中であれば,さほど問題なさそうだ。 SAMSUNG KENOX 140ip, Schneider VARIOPLAN 38-140mm, ACROSただし油断していると,ピントをはずしてしまう。このあたりは,レンズやカメラが悪いのではなく,撮影者の工夫や注意でなんとかできると思われる。 私は,SAMSUNG KENOX 140ipをカメラ店の店頭で見たことはない。入手するまで,その名前すら存在すら知らなかった。これだけの実力と多機能をそなえたカメラでありながら,日本国内で知られる機会がほとんどなかったカメラである。ただしそれは,実際に使ってみなければわからないこと。どのカメラを買うか,実際に使わずに判断するには,すでに使っている人たちによる評判と,その発売元ブランドの実績を信じるしかない。1990年代後半に日本市場に参入しようとしたSAMSUNGには,いまさらNikonやCanonだけでなく,OLYMPUSやPENTAXやMINOLTAやFUJIやKonicaやKYOCERAなどのブランドに太刀打ちできなかった,ということであろうか。 少なくとも「日本のほかのブランドのカメラと同レベル」では,新規参入のメーカーには勝機は少ないだろう。だからこその「シュナイダーブランド」の利用だったと思われるが,市場に浸透できるまでの訴求力はなかった,ということか。 ※作例はすべて,ネガフィルムからKENKO KFS-500で取りこんだ。 |
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