撮影日記


2017年05月28日(日) 天気:晴

思ったよりもまっとうな仕上がり
オンデマンド印刷で写真集をつくる

ディジタル化やコンピュータ機器の進展にともなって,さまざまなものの「敷居が下がった」。たとえば,写真を調整・加工することも,敷居が下がった例の1つである。コンピュータ機器を使う以前の写真のシステムでは,フィルムから印画紙にあてる光の量やカラーフィルタで調整し,現像処理してしあがりを確認する必要があった。現在では,ディスプレイ上に表示された画像を見ながら,色の補正がおこなえる。イメージスキャナなどでフィルムの画像をパソコンに取りこみ,フォトレタッチソフトウェアを利用すれば,家庭で写真を調整・加工することもじゅうぶんに可能だ。
 コンピュータ機器の進展にともなって「敷居が下がった」例としては,印刷もある。印刷は,紙に記した情報を大量に作成できる手段であり,定期的に印刷物を発行する組織は「マスメディア」となり,社会に大きな影響を与えることもある。個人レベルでは,コピー機を使えばそれなりの量の印刷物を発行できるが,コストや品質は本格的な印刷物には及ばない。近年,オンデマンド印刷というサービスが増えてきた。平たく言えば,とても高品質なコピー機を使って,小部数でもそれなりの品質の印刷物をつくることができるサービスである。通常のインクを使ったオフセット印刷では,どうしても1000部程度はまとめて印刷する必要があるが,オンデマンド印刷のサービスでは,1部からでも対応できる場合が多いようだ。

販売店の事故でさまざまな品種の球根が混ざってしまったチューリップの球根は,「ガチャ球根」(あるいは「球根ガチャ」)として,話題になった(2016年11月13日の日記を参照)。それを購入して植えたことは,「どんな花が咲くのかわからない」ことと「いつもより,たくさんの花に囲まれた」こととで,とても楽しい経験になった(2017年5月1日の日記を参照)。
 チューリップの写真をたくさん撮ったので,まとめておこうと考えた。写真を選択し,プリントを依頼して,アルバムにまとめることが一般的だろう。最近では,いろいろなサービスが用意されている。
 まず注目したのは,フジカラーの「フォトブック」だ(*1)。写真を選定し,ソフトウェア上で適宜配置していけば,1冊のアルバムとしてまとめることができる。この場合の魅力は,プリントが写真そのものであるため,画質や保存性に期待できるということだ。そのかわり,16ページくらいのものでも数1000円の価格になる。レイアウトなども,制約がある。
 そこで,オンデマンド印刷が検討の対象になる(*2)。文字や写真などを配置した原稿を,きちんとPDFファイルなどでつくる必要があるが,最終的にじゅうぶんな品質のPDFファイルになるならば,どのような方法で作成してもかまわない。つまり,レイアウトなどがまったくの自由である。業者にもよるだろうが,24ページ程度の小冊子なら,1部あたり数100円程度でも作成可能である。

原稿のデータを送ってから印刷物が納品されるまでは,およそ1週間であった。今回はB6判,本文24ページ(表紙は別紙),中綴じといったまさに小冊子である。ただし,用紙は,写真集に適したものを選択している。仕上がりは思ったよりもまっとうなもので,価格や手間を考えればじゅうぶんに満足できるものであった。もっと安い紙を使えばもっと単価を下げられるが,今回はページ数が少ないので,厚みのある紙を選択している。
 小さいものであっても,このように「薄い本」としてまとめると,なんらかのときに自分が撮った写真を他人に見せることが容易になる。今後も気が向いたときに,いろいろとつくっておくようにしておこう。

*1 フォトブック (富士フイルム)
http://f-photobook.jp

*2 製本直送.com (株式会社ブックフロント)
http://seichoku.com/


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