撮影日記 |
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2017年05月18日(木) 天気:晴「スーパーCCDハニカムSR」の実力は?腕時計のゼンマイが巻き上げられなくなったので,修理を依頼することにした。リューズを巻いても,3回くらいでゼンマイがはずれる音がする。3回以内なら巻き上げられて時計も動いているが,5〜6時間程度しか動いていない。いっぱいに巻き上げられれば24時間くらいは動いているはずなので,明らかに異常である。 CCDがディジタルカメラの撮像素子としてよく使われていたころ,富士フイルムでは独自のハニカム構造をもった「スーパーCCDハニカム」を多くの機種で採用していた。一般的な格子状のCCDにくらべて,解像度や階調の面で有利だという。2000年3月に発売されたFUJI FinePix 4700Zが,はじめて「スーパーCCDハニカム」を採用した機種である(2017年4月30日の日記を参照)。 「スーパーCCDハニカムSR」を使っている機種の1つ,FUJI FinePix F710を救出した。その実力がどれほどのものか,たしかめてみよう。S画素が310万画素,R画素が310万画素で,あわせて620万画素の撮像素子で撮影した画像は,最大2832ピクセル×2128ピクセルの画像として記録される。 腕時計の修理の依頼を終えても,空はまだ明るい。今日は,きれいな夕焼けになるだろうか? FUJI FinePix F710空はまだ明るいが,すっかり影になった道路との明暗差は,きわめて大きな状態である。カメラまかせで撮れば,道路のほうがじゅうぶんに明るく写り,空の色は白く飛んでしまうところだろう。だから,露出補正をいろいろと変えて撮ってみるが,さすがにこの状況は厳しいようで,空の色を残すならば道路は夜のごとく暗いものになってしまった。 FUJI FinePix F710は,背面の液晶モニタの横に,小さなダイアルがある。これの使い勝手が,すこぶるよい。絞り優先AE撮影であれば絞りの選択,シャッター速度優先AE撮影ではシャッター速度の選択,プログラムAE撮影ではプログラムシフトとなる。また,ほかのボタンと組みあわせることで,露出補正をおこなったり,マニュアル撮影時にシャッター速度を変更するか絞りを変更するかを選択したりできる。また,マニュアルフォーカス撮影すら,可能である。一般的な一眼レフカメラとは異なる点も多いが,マルチモードAE機としてやりたいことが,おおむねできるのである。ただし,液晶モニタに表示される画像は,いまひとつ,物足りない。意図したように写ったかどうか,細かいところまでは確認できない。 FUJI FinePix F710暗い部分は,すっぱりとシルエットにしてしまうならば,露出に迷うことはない。 FUJI FinePix F710感度は,ISO800相当まで設定できる(ISO1600相当では,記録画素数が1280ピクセル×960ピクセルに制限される)。ISO800相当ではややノイズが気になるものの,同程度のフィルムを使った場合と比較できるレベルではないだろうか。2003年当時としては,じゅうぶんな性能だったはずだ。これが「スーパーCCDハニカムSR」の力によるもの,ということだろうか。同時代の別機種と,同条件での比較をしてみたいところであるが,これくらい写ってくれればじゅうぶんなので,あまり気にせず使っていくことにしよう。
*1 ダイナミックレンジが4倍に向上した「スーパーCCDハニカムIV SR」搭載 デジタルカメラ「FinePix F700」新発売 (富士フイルム) |
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