撮影日記


2017年04月02日(日) 天気:曇

ヒヤシンスと水滴

植物の球根には,多くの養分がたくわえられている。そのため,適度な温度環境があれば,土に植えなくとも水栽培で花を咲かせることができる。ただし,養分を使い切ってしまうと,もう芽を出して花を咲かせることがむずかしくなる。花壇などに植えておけば,花が咲いたあとも球根は成長する。水栽培で疲れ切った球根でも,花を楽しんだ後に花茎を切って土に植えておけば,翌年ふたたび花を楽しむことができる(2016年3月21日の日記を参照)。条件がよいと植えっぱなしでも,毎年のように花を楽しむことができる。水栽培で楽しんだあとのヒヤシンスを植えておいたものが,今年も花を咲かせてくれた。

Kodak DCS 460, AF Micro-NIKKOR 105mm F2.8S, TC-14AS

ヒヤシンスは,小さな花がたくさん集まっており,奥行きの長い花である。手前の黄色い花にピントをあわせると,後にあるピンク色の花は,どうしてもボケになる。そこで,花にたっぷりと水をかける。花についた水滴を通じて,後にあるピンク色の花の姿が,くっきりと浮かびあがってきた。
 等倍までの接写ができるAF Micro-NIKKOR 105mm F2.8Sに,1.4倍テレコンバータを併用して,ほぼ最短撮影距離で撮影している。そのため撮影倍率は,等倍を少しこえているはずだ。

Kodak DCS 460, AF Micro-NIKKOR 105mm F2.8S, TC-14AS

くるっと巻いた花びらが,トンネルのような形をつくっている。全体を夢のなかのように感じられるよう,前ボケでソフトな効果が出ることを期待した。また,実際の色よりもやや暖色よりに補正した。

Kodak DCS 460, AF Micro-NIKKOR 105mm F2.8S, TC-14AS

先の2点は,春にふさわしくパステルカラーっぽくなるように,ハイキー気味に補正したが。これはむしろローキーにして,葉の上にふみとどまる水滴の存在感が強調できるようにした。

ヒヤシンスは,花の香りが強い。だから,切り花にして室内においておけば,見た目も香りも楽しめる。また,早めに花を切れば,それだけ球根がよく育つようになる。来年も,ヒヤシンスの花を楽しめるだろうか。


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