撮影日記 |
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2015年06月28日(日) 天気:晴れニコンF4とGタイプレンズニコンの一眼レフカメラでは,ボディとレンズとの接続部分である「レンズマウント」は「Fマウント」とよばれる。この基本的な形状は,1959年に発売されたNikon F以来,変わっていない。そのため,機能的に制約が発生する場合があるものの,古いボディと新しいレンズ(あるいは新しいボディと古いレンズ)とを組みあわせて使うことができた。機能に制約が発生するのは,カメラボディにレンズの絞り値の情報を伝達する機構の違いによるのが,おもな点である。 マニュアルフォーカスのニッコールレンズは,大きく「オートニッコール」「ニューニッコール」「Aiニッコール」の系列に区分することができる。「オートニッコール」と「ニューニッコール」とでは,外観や光学系に大きな改良が加えられているが,情報を伝達する機構は同じである。だからここでは,「オートニッコール」と「ニューニッコール」とは区別せず,まとめて「オートニッコール」として扱う。 ニコンの一眼レフカメラにおいては,ボディとレンズとの間に,高い互換性が維持されていたのである。しかし,AFニッコールの「Gタイプ」によって,この互換性が失われるようになった。GタイプのAFニッコールレンズでは,絞りリングが省略されるようになったのである。GタイプのAFニッコールが発売されたころのボディは,カメラボディのダイアルを利用して絞りを選択するようになっていた。そのようなタイプのボディを使うにあたっては,絞りリングは不要である。むしろ,不用意に絞りリングが動いてしまうことのほうが,問題かもしれない。また,絞りリングを省略することは,レンズのコストダウンにもつながるだろう。 Nikon F90Xは,当時のオートフォーカス一眼レフカメラとしては,上級機にカテゴライズされるカメラである。 Nikon F90Xも,レンズの絞りリングによって絞りを選択するようになっていた。Gタイプのレンズを使うときは,つねに最小絞りで使うことになる。 だから,プログラムAEは問題なく使える。 シャッター速度優先AEも,問題ない。 絞り優先AEでは,最小絞りしか使えないため,実用的ではない。 Nikon F4は,Nikon F90Xより1世代前の機種であるが,当時としては最上級機種である。ほかとは別格の,ニコンFヒトケタのカメラである。 Nikon F4も,レンズの絞りリングによって絞りを選択するようになっていた。Gタイプのレンズを使うときは,つねに最小絞りで使うことになる。 Nikon F90Xと同じように,プログラムAEは問題なく使える。 シャッター速度優先AEも,問題ない。 ところが,モード切り替えレバーを「A」にあわせ,絞り優先AEモードを使用していても,Gレンズを取りつけると絞り優先AEモードではなくプログラムAE(P)モードになるようである。 Gタイプレンズを使うときにいちいちプログラムAEモードに切り替えなくても済む,と考えれば,これはじつにユーザにとってありがたい仕様である。しかし,最小絞りになるのを承知で絞り優先AEで使いたい,と考えるユーザにとっては不親切ということになる。まあ,そんな使い方をしたいユーザはいるとしてもごく少数だろうから,Gタイプレンズを取りつけるとプログラムAEに切り替わるNikon F4の仕様は,ありがたいものだと考えるべきだろう。なお,モード切り替えレバーをマニュアル(M)にしていても,Gタイプレンズを取りつけるとプログラムAE(P)モードになるようだ。 たいした差ではないが,Nikon F4とNikon F90Xにこのような差があるというのは,とてもおもしろいじゃないか。 |
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