2013年11月02日(土) 天気:晴
くらべてみれば,よくわかる 今年は紅葉の進行が遅い
11月3日は,「晴れの特異日」と言われている。この時期,こんな感じで「撮影日記」を書くのは,いったい何回目のことだろうか。ざっと数えてみたら,以下のとおりである。
これに,今日の日記を加えれば,17年間で6回目となる。ああ,すばらしきワンパターン。ああ,悲しきかな貧困なるボキャブラリー。
ただし今年は,ちょっと事情が違う。過去5回の「撮影日記」は,いずれも「11月3日」付けのものであり,「11月3日に撮影に行った」というお話である。今年はそうではなく,「11月2日」付けの日記だ。ということで,最初からやりなおし。
11月3日は「晴れの特異日」と言われる。「晴れの特異日」とは,とくに意味はないのだが「たまたま」,その日は「晴れ」の日が多い日のことをさす。三段峡の紅葉の見ごろは例年11月3日ころであり,その日は以前から祝日であり,また「晴れの特異日」なのだから,結果としてこの日に三段峡へ撮影に行くことが多くなる。ところが天気予報は,11月3日が雨であることを伝えていた。天気図を見ても,それが大きくハズレることはなさそうに思われる。そこで今年は,今日11月2日に訪れることにした。
餅ノ木の駐車場から歩きはじめたのは,まだ薄暗い感じがする6時20分ころ。とはいえ,足元はどんどん明るくなり,歩くのに困ることはない。山の中の早朝はかなり冷え込むのだが,歩いているとすぐに体はあたたまってくる。今年は夏が暑く,さらに10月の半ばをすぎてもまだ,「暑い」と感じる日が続いていた(2013年10月12日の日記を参照)。今年の秋は,とても短い感じがする。さて,紅葉の状況はどうだろうか?三段滝へ足を速める。
三段峡のような谷間での撮影は,よく晴れ渡ると日なたと日かげとで明暗差がつきすぎて,露出の決定がむずかしい。だから,薄曇りであるとか,あるいは日がのぼりきらない早朝が都合よいのだが,さすがに今朝は早すぎる。絶対的な光量が足りない。ISO6400くらいまで平気で設定できるようなディジタルカメラを使えば,もしかするとこれらの問題は簡単に解決するかもしれないが,私はもってないからしかたない。今日も地道に,ISO100のフィルムでちまちまと撮影を楽しむのだ。ともあれ,途中での撮影をおこなわず,30分ほどで三段滝に到着して撮影開始。
NTT DoCoMo, P-01D
今日のカメラは,マミヤユニバーサルプレスと,50mm,75mm,100mm,250mmレンズである。75mm,100mm,250mmの3本だけで訪れることも少なくないが,先月のお散歩(2013年10月14日の日記を参照)以来,ちょっと広角レンズを意識しているので,50mmレンズもぜひ用意しておきたいのだ。マミヤプレスの6×9判で利用する50mmレンズは,ライカ判の22mmレンズに相当するのである。14mmレンズや18mmレンズにくらべれば22mmレンズは「超」広角レンズではないかもしれないが,それでも22mmレンズ相当の視野は,往々にしてもてあますものである。
ところで,今日の写真と昨年の写真とをくらべてみれば,紅葉の進行が遅れ気味であるように感じられる。
Mamiya Universal Press, Mamiya-sekor 75mm F5.6, E100VS (2012/11/03)
Mamiya Universal Press, Mamiya-sekor 75mm F5.6, E100VS (2013/11/02)
ところが私は,去年の日記でこう書いた。
「三段滝付近の紅葉は,ピークを迎えるにはまだちょっと早いという感じである。」
つまり去年も,紅葉の進行が少し「遅い」と感じたのである。そして今年はそれよりもさらに「遅い」と感じたということは,いったいどれだけ遅いのか?また,どれくらいの場合を「ちょうどよい」と感じているのか。過去に三段滝を撮った写真とそのときの日記とを見返して整理してみたい。
私はポジフィルムで撮影した場合,撮影年月日をマウントの端にメモしている。それによると,10月末から11月半ばすなわち紅葉のシーズンにおいて,三段滝を訪れて写真を撮影したのは以下の年月日であるようだ。
- 1996年11月12日
- 2002年10月27日
- 2003年10月25日
- 2003年11月01日
- 2004年10月31日
- 2004年11月06日
- 2005年11月03日
- 2008年11月03日
- 2009年11月03日
- 2010年11月13日
- 2012年11月03日
このなかでは,2003年11月1日に撮影したものが,もっとも紅葉がすすみかつ落葉しているものが少ないように見える。また,2003年11月1日に撮影したものと2003年10月25日に撮影したものとをくらべると,わずか1週間でこれだけ紅葉が進行することもよくわかるというものだ。
Mamiya Universal Press, Mamiya-sekor 100mm F3.5, E100VS (2003/11/01)
Mamiya Universal Press, Mamiya-sekor 100mm F3.5, RVP100 (2003/10/25)
この2003年10月25日は,紅葉がまだあまり進行していない状態であるが,今年撮影したものは,それよりもさらに紅葉が進行していない。一方で落葉は順調にすすんでいるわけで,今年は紅葉を楽しめる期間がいつもより短いかもしれない。
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