2013年05月15日(水) 天気:はれ
スマートフォンをもつならば 「2台持ち」が安くすむ
「スマートフォン」とよばれるものを,ようやく入手した。これまで興味がなかったわけではないが,なにせ回線の維持費を負担に感じるのだ。スマートフォンはそのしくみ上,どうしても多くのデータ通信をおこなうことになり,そのために「パケット定額制」の利用が必須となる。すでに携帯電話のパケット定額制を利用しているなら,スマートフォン用のパケット定額制との差額はさほど大きなものではないが,そうでないなら一気に月々の基本料金が高いものになる。これまでは,そうまでして,スマートフォンを使おうとは思わなかったのだ。
しかし。
ちょっとした事情があり,どうしてもスマートフォンが必要になった。あるスマートフォン用アプリの使い方や,それがどのような条件のときにどのように動くのかなどを,実際に確認しておきたいのである。だから,Android2.3くらいの古い機種でよい。いかに安価に入手して,いかに安価に維持するか,それをちょっと考えてみた。
まず,もっともすなおな方法は,いま使っている携帯電話(いわゆるガラケー,P905i)をスマートフォンに機種変更することである。この機種に変更したのは2007年12月09日のことなので,もう5年以上も使っていることになる。そろそろ機種変更してもいいのかもしれないが,とくにトラブルもなく不便を感じることもない。それに対してスマートフォンについては,いろいろとトラブルがあるのも耳にする。本体の大きさにしても,折りたたみ式のP905iは,あきらかにスマートフォンにくらべてコンパクトだ。なんといっても,これに内蔵されたディジタルカメラ機能は,おまけ機能としては驚くほど実用的に感じている。P905iの使用をやめてまで,スマートフォンに乗りかえる必要はない。
また,スマートフォンに機種変更するとなれば「パケ・ホーダイ フラット」を利用することになるが,これは月額5460円もするものだ(Xiだと5960円にもなる)。いまは「パケ・ホーダイ ダブル」で,データ通信料はせいぜい1000円そこらなので,一気に月々の負担が4000円から5000円も高くなる。これは,絶対に避けたいことだ。
次に考えたのは2012年04月22日に抱き合わせで買わされた「フォトパネル 04」を通常のプランに変更したうえでMNP転出し,SoftBankあたりのスマートフォンを購入する方法である。MNPで他社に乗りかえるときにはそこそこのキャッシュバックが用意されていることも多く,多少の事務手数料や解約金が発生してもそれは十分に穴埋めできる。だが,あたらしい機種代金と月々の通信料とをあわせると,旧機種を選んだとしても月々6000円から7000円の支払いが発生し,しかもそれに2年間縛られることになる。月7000円を2年間だと,総額168000円だ。これも,絶対に避けたいことである。
さいごに考えたのは,中古のスマートフォンを買ってきて,「MVNO」(Mobile Virtual Network Operator)とよばれる業者による格安の回線を利用する方法である。この場合,通信速度は100kbps程度になるが,月々の支払いは1000円ほどだ。ブロードバンドとよばれる光回線などとくらべると,100kbpsというのはあまりにも遅く感じるかもしれない。だが,10年ちょっと前までは,「ロクヨン,ロクヨン,イチニッパ」と宣伝されていた,ISDNの128kbpsがブロードバンドとよばれていたのだ(笑)。かつて,28800bpsのアナログモデムによる接続や64kbpsのPHSを利用していたことから考えれば,100kbpsは十分に速い。そう思うことにする。なによりも,月々の維持費が安くすむのが魅力だ。よし,この路線でいこう。
MVNO業者ではいまのところ,IIJmioの「ミニマムスタートプラン」の評判がよさそうだ。初期費用としてSIM代が3150円,月々の接続料は945円である(*1)。IIJmioは,NTT DoCoMoの回線を利用しているので,NTT DoCoMoのスマートフォンであればSIMフリー化しているかどうかなどを気にする必要がない。中古のスマートフォンを扱っているお店を覗けば,不人気っぽい機種だと5000円前後で容易に見つかる。いくら安くても旧機種を購入することに抵抗があるかもしれないが,「中華Pad」などとよばれることもある安価なタブレット端末を買うことを思えば,中古のスマートフォンのほうがいくらか安心して使えるのではないだろうか。
いっぽう,IIJmioのSIMの入手は,ちょっとだけ面倒だった。全国のイオンで店頭販売しているというので,まずは祇園のイオンモールを覗いてみたのだが,「好評のため品切れ」という。さあ,どうしたものか。そこで今日は,府中町のイオンモールに行ってみた。こちらでは店頭に在庫があり,無事にIIJmioのSIMが入手できた。
しかも,Wi-Fiルータもついてきた(協和ハーモネット「ジャケットワイヤレスルータ HE-WR01」)。
広島駅新幹線口とイオンモールとを結ぶ無料のシャトルバスは,日中は15分おきに運行されているが,夜になると30分おきになる。お店の外に出ると,次の便まで20分以上の待ち時間がある。その待ち時間を利用して,開通手続きをおこなった。このSIMを挿せば,開通手続きをおこなう前でも,開通手続きのためのWebページにはアクセスできる。ただし,開通手続きのときには,PC用のメールを受信できる環境が必要である。私はたまたま,PC用のメールを携帯電話にも転送しているため,買ったばかりのSIMを挿したスマートフォンで,開通手続きをおこなうことができた。そして,次のシャトルバスが到着するころまでには,なんとか接続できるようになった。
ということで今日から,ガラケーとスマホの2台持ちとなったのであった。通話とiモードメールはガラケーで,それ以外はスマホで,という使い分けになる(IIJmioのSIMでは音声通話ができない)。なお,どちらも「P」の機種なのは,たまたまである。これでも月々の負担増は,945円にすぎない。これで携帯電話にPC用のメールを転送する必要もなくなるので,携帯電話の通信料も若干抑えらえることになるだろう。
*1 IIJmio高速モバイル/D概要 (株式会社インターネットイニシアティブ)
https://www.iijmio.jp/guide/outline/hdd/
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