撮影日記 |
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2016年11月16日(水) 天気:晴アルデバラン食があるでバランお弁当には,異なる料理が接触しないように,緑色のぎざぎざしたビニル製品が使われていることがある。これは,バランとよばれている。これは,今日,買ってきたお弁当だ。ほら。あるで,バラン。食べよう。 最近,「スーパームーン」という妙な言葉が,流行している。 月に関する現象でも「月食」は,「スーパームーン」と違ってとてもわかりやすい。そのしくみを理解していないとしても,目の前で起こる現象をはっきりと目撃できるものである。「日食」も,わかりやすい現象であるという面では,同じことだ。 これが,昨夜の月である。 Nikon D1, Vixen D=80mm f=1200mmNikon D1を使ったのには,理由がある。いちばんの理由は,私の手元にあるディジタル一眼レフカメラのなかで,いちばんファインダーの見えぐあいがよいことだ。つぎに,AFレンズでなくても,AEが使えることも大きな理由となる。ここまではKodak DCS 460も条件を満たすが,くわえて,ISO感度設定を変えられることもNikon D1を選ぶ理由となる。また,Nikon D1で使えるリモートケーブルを入手してあるという要素も重要だ。 Nikon D1, Vixen D=80mm f=1200mmここに約1分40秒後の画像を重ねた。 Nikon D1, Vixen D=80mm f=1200mmさらにその3分後の画像を重ねると,アルデバランがまもなく月に隠されようとするのが,よくわかる。 Nikon D1, Vixen D=80mm f=1200mmこんどはNikon D1ではなく,Kodak DCS Pro 14nを使う。AEは使えないのでマニュアル露出を使うことになるが,露出の基準がわかったので,さほど問題ではない。Kodak DCS Pro 14nは,Nikon D1と同じリモートケーブルが使えるので,この点も問題はない。ISO感度は200まで使えればじゅうぶんであることが確認できたので,ISO感度の制約もうけない。ファインダーの見え具合はやや劣るとはいえ,ライカ判サイズのファインダーは,見やすいものである。 Kodak DCS Pro 14n, Vixen D=80mm f=1200mmISO200の設定で1/30秒の露光したものに,ソフトウェアで+0.67EVの補正をかけた。そして,一部を拡大してみると,月に隠されていたアルデバランが出てきていることがわかる。 Kodak DCS Pro 14n, Vixen D=80mm f=1200mmおよそ4分30秒後には,アルデバランはすっかり月から離れている。こうして,静かにアルデバラン食は終わった。 Kodak DCS Pro 14n, Vixen D=80mm f=1200mmアルデバラン食は,「明るい星が月に隠される」というわかりやすい現象であるが,実際には肉眼で確認することは難しい。双眼鏡でもあれば,楽に見ることができる。ケンコー・ミラージュ7×50(2015年5月18日の日記を参照)でもじゅうぶんすぎるほどであった。 なお,次回のアルデバラン食は,2017年1月9日から10日にかけておこる(*1)。
*1 1月9日アルデバラン食 (大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 国立天文台) |
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