撮影日記


2022年07月20日(水) 天気:晴れ

120mmのメディカルニッコールも入手した

COVID-19感染症が,また増加していると報じられている。大阪でははじめて,感染者の確認が2万人をこえたという。

Medical-NIKKOR C Auto 200mm F5.6とあわせて,Medical-NIKKOR 120mm F4 (IF)も入手した。これも先端にリングフラッシュを内蔵した接写専用の特殊なレンズで,1981年12月に発売されたものである。電源ユニットなど一式がまとめられたケースは黒い表皮が劣化してしまっていたのだろうか,きれいにはがれた状態であったが,なかに収められていたレンズにめだったダメージはみあたらない。

旧型のMedical-NIKKOR C Auto 200mm F5.6と同じように,先端にリングフラッシュを内蔵しており,ピントリングがない。ピントリングに見えるものは,倍率を変更するリングで,倍率と絞りとが連動するようになっている。撮影倍率によってピントの位置が決まるので,これがピントリングであるとみなすこともできるが,倍率ごとにクリックストップ(目盛りごとにカチッと止まるように)なっている。被写体の距離にあわせてピントを調整するのではなく,先に撮影倍率を決めて,それにあうようにカメラの位置を動かしてピントをあわせることになる。内蔵されたフラッシュの発光量は一定のようで,撮影倍率と絞りとが連動して露光が一定になる,フラッシュマチックになっている。言い換えると,任意の撮影倍率で,任意の絞りを選択することができない。内蔵されたフラッシュを使った撮影に特化したシステムであり,フラッシュを使った接写が容易にできるようになっている。

旧型のMedical-NIKKOR C Auto 200mm F5.6では,レンズ先端にアタッチメントレンズを取りつけて撮影倍率を決定し,鏡胴部のリングをまわして撮影倍率にあわせると,適切な絞りが設定されるようになっていた。この部分が連動していない分,取り扱いが面倒であると言えるが,任意の撮影倍率において任意の絞りが使えるという点で自由度が高いとも言える。ただ,本来の医療用の記録撮影においては,自由度の高さよりも完全に連動しているほうが好都合であると思われる。

Medical-NIKKOR 120mm F4 (IF)は,Medical-NIKKOR C Auto 200mm F5.6とくらべて焦点距離が短いため,等倍撮影のときのワーキングディスタンス(被写体とカメラとの距離)はごく短いものになる。最大撮影倍率である2倍撮影のときは,さらに近くなるので,やや扱いにくく感じる。一般的な接写をする場合だと,おおむね1/6倍から等倍の範囲の撮影が扱いやすく感じた。

Kodak DCS Pro 14n, Medical-NIKKOR 120mm F4

このように,ごく容易に等倍の接写ができてしまうのである。

Kodak DCS Pro 14n, Medical-NIKKOR 120mm F4

右下に撮影倍率を写しこむことができるのも,記録用途には好都合である。このレンズも,レンズ自体にはピントをあわせる機構がないので,実際の撮影にはぜひともマクロスライダーを使いたい。
 フラッシュを使った接写が容易にできることは確認できたが,カメラのイメージセンサに付着したゴミも容易に確認できるのであった。ふだん,絞り込んで撮る機会が少なかったから気がつかなったようだ。Medical-NIKKORで撮影すると必然的に大きく絞りこむことになるし,ここでは背景がすっきりした状態で撮ったのでさらに,イメージセンサに付着したゴミが目立つようになったのである。


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