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2022年06月03日(金) 天気:晴関式サロン露出計ⅡB型とサマータイムまた,関式サロン露出計を入手した。こんどは,ⅡB型で,取扱説明書もセットになっている。 ![]() 関式サロン露出計のさいしょのモデルは,雑誌の広告を追ってみた結果から,1938(昭和13)年11月ころであると考えられる(2022年4月12日の日記を参照)。そして,取得した特許を反映させたと思われる新型に,1940年3月ころモデルチェンされた(2022年4月17日の日記を参照)。さらに,第二次世界大戦後に,サマータイムに対応してモデルチェンジをした製品があることを確認している(2021年10月31日の日記を参照)。このモデルチェンジの時期は,日本でサマータイムがはじまった1948年4月以降であると考えられる(2021年10月20日の日記を参照)。 ![]() 雑誌の広告を追っていくと,形が大きく変更されたモデルが,1950(昭和25)年10月ころに新発売されていることがわかる(2022年5月28日の日記を参照)。円盤の外側に少し角のある板がついたような姿をしているので,それ以前の丸型に対して,「角型」とよぶことにしてきた。角型になってから,裏面にモデル名が記されるようになっており,角型のさいしょのモデルはMODEL Ⅱ-A(ⅡA型)となっている。そのあとも,あらたな特許や実用新案などが取得できたことを反映させたモデルチェンジがおこなわれたようで,MODEL Ⅱ-B(ⅡB型)には1951(昭和26)年9月ごろまでにモデルチェンジしており(2022年2月24日の日記を参照),さらに1954(昭和29)年8月ころにMODEL Ⅲ-A(ⅢA型)にモデルチェンジしている。雑誌の広告では,このあとⅣA型というものも見られるようになるが,そのあたりはまだじゅうぶんに確認できていない。 ![]() これらは,広告などにおいても別のモデルとして扱われている区分である。さらにⅡB型については,マイナーチェンジが施されているのを確認している。大きくは,サマータイムに対応したモデルと,サマータイムに対応していないモデルである。どちらも,MODEL Ⅱ-Bということになっている(2022年1月13日の日記を参照)。このたび入手した「関式サロン露出計」は,ⅡB型のサマータイム対応版である。セットになっていた取扱説明書は「昭和27年2月5日発行」の「改訂24版」で,サマータイムが廃止になる(1952年4月で廃止)よりも前の発行であり,サマータイムに対応していることと整合している。 ここまでにわかったことをまとめると,つぎの表のようになる。「関式サロン露出計」のすべてのモデルとその発売時期を確認するのは,容易ではなさそうである。まだ,先は長い。
この表では,ⅡB型の区分に必要なので,ⅡBについてのみサマータイムの対応と非対応を示したが,このほか丸型の戦後型と,ⅡA型とがサマータイムに対応しており,そのほかのモデルがサマータイムに非対応となっている。 |
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