撮影日記 |
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2022年01月15(土) 天気:晴ちょっと残念な福塩線先日の新聞では,「まん延防止等重点措置」の対象を広島県全域に広げる調整をはじめることを報じていた(2022年1月13日の日記を参照)。1面のトップ記事だったその隣にも大きく,JR西日本が不採算路線を見直すことについての記事があった。記事によると,輸送密度(1kmあたりの1日の平均乗客数)が「2000(人/km・日)以下」を目安の1つにする,という考えをはじめて明確にしたとのことである。この基準にあてはめると,中国地方のJRの非電化路線はほとんどすべてが,見直しの対象になる。20年前に,可部線の非電化区間を廃止するときには,とりあえず800(人/km・日)(*1)という数値が示されていたが,そのときよりも高いハードルが示されているのである。見直しの基準をやや緩和して,そのときの「800」という値でおこなうとしても,多くの路線が該当することになりそうである。基本的に,幹線と都市近郊以外は「やめたい」と表現しているようにも,思えるのである。 今日は府中市で,朝のうちと午後に,用事があった。午前中の用事が済んだあと,午後の用事まで空き時間があるので,福塩線の沿線を散歩することにした。今日は雪や雨が降ることもなく,よく晴れている。それでも,朝のうちはとても寒かったが,お昼ころからは寒さもずいぶんと緩んで,散歩するにはちょうどよい。真夏に散歩するよりは,よほどよいのである(2021年7月30日の日記を参照)。JRが不採算路線を見直す可能性についての記事を読んだ直後だから,その対象になっている,福塩線の非電化区間を少しでも乗車してみようと思ったが,いまではとても便数が少なくなっており,この秋に,午前中の列車が3本あったのが2本に減らされている。その結果,早朝(いわゆる通勤・通学の時間帯)に2本,午後から夕方にかけて3本あるだけとなった。日中は,8時間ほど列車の運転がない時間帯があるという状況になっている。具体的には,非電化区間から府中駅へ向かう列車は,朝6時台,7時台に1本ずつあったあとは,16時台までないのである。ただし,学校行事等に連動した臨時列車が,12時台に運転されることがある(JTBの全国版時刻表には掲載がない)。とはいえ,それもずっと以前は,定期列車だったものである。 こういう事情なので,府中駅から非電化区間方面へではなく,電化区間方面に沿って歩いていくことにする。線路の北側が昔からの町並みのようで,古くから営業していそうな商店(かつて商店だったと思われるものも含む)が,あまり途切れることなく続いている。また,福塩線の電化区間では,駅と駅との間はあまり遠くない。これは,可部線とおなじように,かつては私鉄の軽便鉄道だったことの名残りであろう。そういう意味では,雰囲気がどことなく似ているように思えるものである。 FUJIFILM X-T10, FUJINON XC 15-45mm F3.5-5.6FUJIFILM X-T10, FUJINON XC 15-45mm F3.5-5.6府中駅から2駅ぶんほど歩いて,高木駅から府中行きの電車に乗ることにした。福山駅から府中駅までの電化区間は,1時間に1〜2本,おおむね40分ごとに列車が運転されている。せめてこのくらいの頻度で運転されていれば,無計画に利用できるのではないかと思う。今日は学校行事があったのか,車内には,中学生あるいは高校生と思われる姿が多く見られる(大学入学共通テストとは関係なさそうである)。座席が埋まってしまうというほどではないが,高木駅でも,次の鵜飼駅でもまとまった人数の下車があったから,もう少し混雑している区間もあったのかもしれない。 FUJIFILM X-T10, FUJINON XC 15-45mm F3.5-5.6
*1 可部線の行方 5.JRの姿勢 (中国新聞) |
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