撮影日記


2017年11月08日(木) 天気:晴

復活したKodak DCS 460

35mm判一眼レフカメラ用レンズとしては世界ではじめてのシフトアオリが可能なPC-NIKKOR 35mm F3.5を,ディジタル一眼レフカメラで使いたいと考えた。そのために,Aiカプラを破壊してPC-NIKKOR 35mm F3.5を装着できるNikon F90Xをつくることにした。これをKodak DCS 460と組みあわせれば,PC-NIKKOR 35mm F3.5に手を加えることなく,ディジタル一眼レフカメラで使用できるようになる。
 問題のないNikon F90XのAiカプラを破壊することには抵抗があるので,ジャンク品をニコイチで再生したNikon F90Xを利用することにした。さらに,ファインダースクリーンにKodak DCS 460の撮像素子のサイズにあわせた枠線を入れることで,無改造のPC-NIKKOR 35mm F3.5を使用できるディジタル一眼レフカメラが実現できた。
 さっそく試し撮りをしようとしたとき,誤って水の中に落下させてしまった。内部に若干に浸水があったものの,幸い,電子回路に致命的なダメージを受けることはなかったようだった。しかし,以前に入れかえたバッテリーの配線(2016年1月21日の日記を参照)が,落下の衝撃などで切れてしまった。ともかく,これを直さなければならない。

配線が切れてしまったのは,細い導線を無理やりに,すきまのないところに通していたことが原因だ。落下の衝撃で,そこが切断されてしまったのである。Kodak DCS 460は,1994年に発売されたディジタル一眼レフカメラ(というか,一眼レフカメラNikon F90X専用のディジタルバック)である。当時はきわめて高価な製品だったので,そもそも,あまり多くの製品が流通していたとは思えない。日本国内のYahoo!オークションや海外のeBayなどのオークションサイトなどを参照しても,比較的低価格だったKodak DCS 420はたまにみかけるものの,Kodak DCS 460を見かけることはほとんどない。現在でも使える状態にある本体は,あまり多く残っていない可能性もある。もしかすると貴重な存在かもしれないKodak DCS 460に傷をつけるのはしのびないのだが,配線の安全を確保するために,内部の仕切りを少し削ることにした。

あらためてバッテリーに充電し,電源スイッチをONにする。
 カメラもディジタルバックも,無事に起動する。電源スイッチをオフにすれば,カメラもディジタルバックも,電源が切れる。
 メモリカードを挿入すれば,以前と同様に認識された。
 室内で適当にシャッターをレリーズしたところ,画像はきちんと記録される。パソコンに転送して処理すれば,ちゃんと像は写っているようだ。
 Kodak DCS 460は,無事に復活したのである。


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