撮影日記


2017年10月08日(日) 天気:はれ

多重露出を楽しもう

広島市内にある美術館のうち,「広島市現代美術館」や「ひろしま美術館」にはよく訪れるが,「広島県立美術館」を訪れたことはほとんどない。催される特別展に興味がなければ行かないし,興味のある特別展が催されても,その期間内に都合がつけられなければ,結果として訪れることができない。今日は都合がつけられたので,「レオナルド・ダ・ヴィンチと『アンギアーリの戦い』展」を見に行くことができた。元の作品は未完成だったようだが,それをもとに模作・改作したものがあったり,構図などにおおいに影響を受けたと思われるものがあったりするなど,おもしろい展示内容であった。
 広島県立美術館は,訪れる機会が少なかったものだから, 収蔵作品展もこれまでほとんど見ていなかったことになる。今日は,収蔵作品展もゆっくりと見るだけの余裕があった。そこには,マン・レイ「カサッティ侯爵夫人/わが魂の肖像 」が展示されている。あらためて確認すると,広島県立美術館は,マン・レイの作品をそこそこ収蔵しているではないか(*1)。これは,まったくの油断であった。もっと積極的に,広島県立美術館の収蔵作品展をチェックしておかなければならないだろう。

今日はよく晴れていたので,広島県立美術館を訪れる前に,平和記念公園でいろいろ撮ってみた。

FUJI FinePix S2 Pro, AF-S VR Zoom-NIKKOR 24-120mm F3.5-5.6G IF-ED

10月になり,朝晩はずいぶんとひんやりするようになってきた。しかし,よく晴れた日中は暑く感じることもある。平和記念公園を訪れる人も,秋らしいスタイルとの人と,まだ夏のようなスタイルの人とが混在している。

FUJI FinePix S2 Pro, AF-S VR Zoom-NIKKOR 24-120mm F3.5-5.6G IF-ED

1つの画面内に,複数の画像を混在させて写しこむ「多重露出」という方法がある。初期のカメラなどでは,フィルムの巻き上げとシャッターのチャージが連動していないことから,フィルムの巻き上げを忘れて撮ってしまい,意図しない二重写しをしてしまうこともあった。そのような「失敗」をしないように,カメラの機構は進化したが,一部の機種では意図的な多重露出ができるような機構が用意された。ディジタルカメラであれば,いろいろと撮影しておいて,あとでパソコン上で合成するという方法も使われる。しかし,撮影時にいろいろと合成を試みるのも,おもしろいものである。

FUJI FinePix S2 Pro, AF-S VR Zoom-NIKKOR 24-120mm F3.5-5.6G IF-ED

多重露出をすると,当然ながら露出オーバーになる。だから,1回1回の露光はつねに,アンダー側に露出補正をしておく。2回の露光をおこなうなら,主としたいほうは-1.0EVくらい,背景的に扱いたいほうは-2.0EVくらいにするのを基準にしておき,いろいろと試行錯誤してみるとよいだろう。

FUJI FinePix S2 Pro, AF-S VR Zoom-NIKKOR 24-120mm F3.5-5.6G IF-ED

まったく異なる被写体を合成するのではなく,動きのある被写体を合成する方法もある。

このほか,同じ被写体をきっちり写したものと,ピンボケにして写したものを合成すると,ソフトフォーカス的になっておもしろい。ディジタルカメラであれば,多重露出の結果もその場で確認できるのだから,多重露出の機能があるディジタルカメラを使っているならば,試してみることをおすすめしたい。

*1 広島県立美術館[館蔵品検索] (広島県立美術館)
http://www.hpam.jp/musecom/welcome


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