2011年11月09日(水) 天気:晴ときどき曇
ICレコーダ
仕事で,録音機が必要になった。
録音するものは,会議のやりとりである。だから,Hi-Fiな録音機材が必要なのではなく,メモ的な録音ができればよい。
かつて「録音」といえば,テープレコーダだった。だからといって,いまさら,こんなテープレコーダは使えない。そもそも,動作しなくなっている。
会議の録音という用途には,サイズの小さなマイクロカセットが用いられることが多かった。手元にマイクロカセットテープレコーダもあるのだが,これもいつのまにか動かなくなっている。
最近では,会議などの録音にはテープレコーダではなく「ICレコーダ」というものが使われることが多い。この機会に,ICレコーダを買ってみようと広島市内でいくつかのお店を覗いてみた。2万円をこえるようなものもあるが,1万円弱くらいのものが多いようだ。一方で,2000円を切るようなものもある。
2万円くらいのものには,ラジオが受信できて,その録音もできるというものがある。まるで1つの独立したオーディオ装置のようで,感覚としては「ラジカセ」である。これは便利そうだ。1つもっておきたいし,とくに出張のときなどに重宝するだろう。一方,2000円くらいのものは,まったくのパーソナルコンピュータの周辺機器という位置づけのようだ。パーソナルコンピュータのUSB端子に接続しておくことで,内蔵の充電池に充電して使うようになっている。外部メモリが使えないのはかまわないが,電源にはやはり乾電池が使えると安心できる。
電源に乾電池が使え,外部メモリも使えるようになっていれば,録音時間の制約などの心配がなくて重宝するだろう。そのような条件を満たす製品は,どうしても5000円近くするようだ。
さて,どうしようか。そう考えたとき,ずっと以前に譲っていただいたMP3プレーヤに,録音機能があったことを思い出した。そうだ,メモ的な録音なら,これでも十分ではないだろうか。
長い間,使わずにいたので,まずは動作するかどうかを確認しなければならない。
ところが,取扱説明書が見あたらない。つまり使い方が,わからない(笑)。
すでに記録してある音楽の再生は,簡単にわかる。再生ボタンを長く押せば,電源が入り,再生がはじまる。ところが,本体に録音ボタンが見あたらない。
側面に,「PLAY(再生モード)」と「REC(録音モード)」との切りかえスイッチを見つけた。このスイッチを「REC」にして,再生ボタンを押すと,おお,録音がはじまったじゃないか。ディスプレイには,録音可能な時間も表示されている。
録音できるのはわかった。では,これをどうやって再生すればいいのだろうか?
録音モードのときには,再生ボタンを押しても,あらたな録音がはじまるだけである。だが,再生モードにすると,音楽しか再生されない。
このとき,ボリュームのレバーが,左右に動かせるだけでなく,押しこめるようにもなっていることに気がついた。
ためしに押しこんでみると,ディスプレイの表示がかわる。「BAS」は低音の調整(bass),「TRB」は高音の調整(treble),「RPT」はリピート再生(repeat)の設定のようである。さらに押すと,「Go Memo?」という表示があらわれた。
そう,これによって,録音モードで録音した音声を再生できるようになるのである。もちろん,録音した音声を1つずつ削除することもできるようだ。今回の仕事には,これでも十分だろう。
それにしても,わかりにくユーザインタフェースである。もっとも,パーソナルコンピュータから転送した音楽のファイルを再生するだけを考えれば,そんなにわかりにくいわけではない。しかし,録音機能を使おうと思うと,とんでもなく難しいわけである。まあ,そもそもこれは「MP3プレーヤ」であり,ICレコーダとしての機能は,あくまでもオマケなのである。オマケ機能についてのボタンなどを用意すると,音楽を再生するときには,かえってわかりにくくなるのかもしれない。そう考えると,まあこれはこれで,しかたのないところか。
なお,電源は単4乾電池1本である。これは,大いに評価できる点だ。単3乾電池であれば,言うことなしだったかもしれない。
ただ,これをふたたび録音機として使うことがあるのだろうか?そもそも,音楽プレーヤとしても,もはやほとんど使っていないのだが。
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