2011年10月15日(土) 天気:雨
マミヤ35S2の謎 さらにその後
※さきに,こちらも読んでおいてください。
「マミヤ35S-IIの謎」
「マミヤ35S2の謎 その後」
富士フイルムの証明写真用2眼カメラ「FP-UL」に,4×5判のシートフィルムホルダが装着できることはわかった。さっそく,シートフィルムホルダにフィルムを詰めて,試し撮りの準備は完了。立体感を確認したいので,いつもの?ように公園の水飲み場を撮ろうと思った(2011年5月19日の日記を参照)のだが,今日はあいにくの雨模様。こういう薄暗い日は,「FP-UL」の1/60秒と1/125秒という2段階だけのシャッター速度では,さすがに厳しいものがある。だからといって,屋外でフラッシュ撮影をする気にはならない。
明日は晴れるらしいので,「FP-UL」での試し撮りは,明日に持ち越しとする。
そんな雨の土曜日,1通のメールをいただいた。マミヤの35mm判レンズシャッターカメラ「マミヤ35S2」のシリアルナンバーについての情報である。
「マミヤ35S2」が発売されたのは,1959年のこと。露出計が内蔵されたカメラがそろそろ出そろってはきたものの,絞りやシャッター速度との連動はまだこれから,という時代に発売された,露出計を内蔵していないカメラである。露出計の内蔵という当時最新の機能をもたせていないかわりに,カメラとしての完成度は高いと感じられる。実際に撮影しても,気持ちよい画像を得られる,よいカメラであると思う。
「マミヤ35S2」には,搭載されたレンズによって,2つのバリエーションがある。F2.8レンズを搭載して先に発売された「マミヤ35S2 F2.8」と,少し遅れて発売されたF1.9レンズを搭載した「マミヤ35S2 F1.9」である。「マミヤ35S2 F1.9」のほうは,レンズが高級なだけでなく,ファインダーにパララクス自動補正機能が付加されて,さらに完成度が高められている。
ところが,違いはそれだけではなさそうなのである。「マミヤ35S2 F1.9」と「マミヤ35S2 F2.8」をそれぞれ入手し,2台を並べてみたところ,微妙に雰囲気が異なるのである。よくみれば,ボディのデザインが少し違うのである。よく見たところ,ボディ前面のファインダーの左右につけられている「段」の数が違い,それがボディの見た目の印象を大きく変えていたのだ(2009年5月25日の日記を参照)。
その後,「マミヤ35S2」について,ボディのデザインやシリアルナンバーについての情報を寄せていただいたところ,次のようなことが推定できるようになった(2010年2月17日の日記を参照)。
2段型 |
1段型 |
F2.8 |
F1.9 |
F2.8 |
F1.9 |
1156146
1169000
1181526
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1174585
1176437
1176777
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1185388
1190617
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1195262
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・2段型は「前期型」,1段型は「後期型」である。
・「前期型」は,シリアルナンバーの上3桁が115〜117および118の途中までである。
・「前期型」のうち,115〜116,118はF2.8,117はF1.9である。
・「後期型」は,シリアルナンバーの上3桁が118の途中からと119である。
・「後期型」のうち,118はF2.8,119はF1.9である。
ここに,今日いただいた情報を付加すると,次のようになる。
2段型 |
1段型 |
F2.8 |
F1.9 |
F2.8 |
F1.9 |
1156146
1169000
1181526
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1174585
1176437
1176777
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1185388
1190617
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1187733
1195262
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・2段型は「前期型」,1段型は「後期型」である。
・「前期型」は,シリアルナンバーの上3桁が115〜117および118の途中までである。
・「前期型」のうち,115〜116,118はF2.8,117はF1.9である。
・「後期型」は,シリアルナンバーの上3桁が118の途中からと119である。
・「後期型」では,シリアルナンバーの上3桁で,F2.8とF1.9とを区別しない。
今回も,情報提供には厚く御礼申しあげたい。
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