撮影日記 |
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2016年04月01日(金) 天気:曇もうすぐ満開だからTC-16ASを使いたくなったニコンの一眼レフカメラ用のレンズマウントは,1959年にニコンFが発売されたとき以来,その形状が変更されていない。マウント形状が変わらないので,古いボディにあたらしいレンズを装着したり,逆にあたらしいボディに古いレンズを装着したりすることが可能になる。実際には,絞りの情報を伝達するしくみなどが改良されつづけてきたため,ボディとレンズとの組みあわせによっては,機能や性能をじゅうぶんに利用できない場合もある。また,そもそも装着ができない組みあわせも生じてきた。 マニュアルフォーカス用のAiニッコールレンズにTC-16ASを取りつけて組みあわせると,オートフォーカス用レンズとして使えるようになる。TC-16ASに取りつけるレンズ(ここではこれをマスターレンズとよぶ)を無限遠の位置にしておけば,TC-16ASのレンズ群が移動することでピントをあわせてくれる。ただしあくまでもテレコンバータなので,焦点距離も伸び,レンズの明るさも暗くなる。TC-16ASの場合,焦点距離は約1.6倍になり,明るさは約1.3段暗くなる。F-501AFと同時に発売されたオートフォーカス用レンズは,50mm F1.8,35-70mm F3.3-4.5,70-210mm F4の3本とTC-16ASだけであったが,TC-16ASによって多くのマニュアルフォーカス用レンズがオートフォーカス撮影用に使えるようになったので,超広角域を除けば一通りの交換レンズがそろったということができた。 花を撮るときには,その「もうちょっとだけ寄りたい」という効果が,有利にはたらくことがある。そのようなときは周囲をぼかしたいことが多いので,周辺の画質の多少の低下は影響が少ないと考えてよいだろう。 Kodak DCS460, Ai NIKKOR 50mm F1.4, TC-16AS「楠木の大雁木」のサクラも,満開に近くなってきた。花には,雨のしずくが残っている。 Kodak DCS460, Ai NIKKOR 50mm F1.4, TC-16AS水滴がどまんなかの「日の丸」っぽい構図になってしまったが,全体をややハイキーとすることで,やさしくかすんだ春の空気が表現できた,と思っている。 Kodak DCS460, Ai NIKKOR 50mm F1.4, TC-16AS雁木とは,川へ降りていく石段のことをさす。「楠木の大雁木」は広島市内の川に残る雁木のうち,もっとも大規模なものの1つだ。かつては,舟運の荷揚げ場としても使われていたとのことである。 Kodak DCS460, Ai NIKKOR 50mm F1.4, TC-16AS見ごろを迎えたサクラを楽しもうとする人は,川からもやってくる。この小型ボートは,「雁木タクシー」というものだ。日常の「足」として使うのは,まだ容易ではないようだが,観光等で広島を訪れたときには利用してみると非日常が楽しめることだろう(2015年3月21日の日記を参照)。 Kodak DCS460, Ai NIKKOR 50mm F1.4, TC-16AS50mm F1.4レンズとTC-16ASとを組みあわせて使うならば,85mm F1.8クラスのレンズを使ったほうがボケなどが美しく表現できたかもしれないが,TC-16ASで撮った結果も悪いものじゃない。(無改造の)TC-16ASをオートフォーカスで使えるディジタル一眼レフカメラが少ないことは,残念である。 |
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