2016年02月05日(金) 天気:晴
めざせ,1日フィルム1本相当! FUJIX DS-505Aを単4型Ni-MHで動かす
機械式のカメラにフィルムを装填して撮影するときには,電池がなくても撮影を続行できる。それに対してディジタルカメラでは,電池が切れるとうんともすんとも動かなくなる。電池が切れたディジタルカメラでは,撮影することがまったくできず,ただの死重と化すのである。この点は,ディジタルカメラにとって絶対に避けられない,そして最大の欠点である。
だから,ディジタルカメラを選ぶときには,電池のことがとても気になる。ディジタルカメラを選ぶことは,電池を選ぶことにもつながるのである。
電池についてなによりも重要な点を2つあげるとすれば,1つは電池の「持続時間」,もう1つは「入手のしやすさ」である。たとえ電池の持続時間が短くても,容易に交換が可能で,その入手が容易であれば,じゅうぶんな数の予備を確保しておくことで撮影を続行できる。
電池が交換できるようになっていない場合や,電池が入手困難(製造終了あるいはきわめて高価など)で予備を用意できない場合は,持続時間がなによりも重要になる。もちろん,長ければ長いほどよい。逆に,最低,どれだけ持続できれば我慢できるだろうか。その最低ラインとしては,「1日にフィルム1〜2本分くらい」ということでどうだろうか。
劣化していた電池を本来のものとは異なる電池に交換すれば,電池の持続時間などの性能は,大きく劣るようになることもありうる。Kodak DCS460の場合(2016年1月21日の日記を参照)は,日々数コマずつ撮って4日で26コマを撮ることができた(2016年2月2日の日記を参照)。24枚撮りフィルム1本分くらいは,問題ないということになる。最低ラインはクリアできた,と言ってよいだろう。
FUJIX DS-505Aについて(2016年1月11日の日記を参照)も,1日かけてフィルム1本分が撮りきれるくらいは,電池が持続してもらいたい。
朝,出かける前に,改造したバッテリーパックに充電をおこなう。改造当初からかわらず,10分もしないうちに,CHARGEのインジケータが速い点滅をして「充電完了」を知らせてくる。本来の充電時間(約1時間とのこと)の1/6ほどに過ぎないので,実際に使える容量も本来の電池にくらべて,せいぜいその程度に過ぎないのではないかと思われる。
まずは,お昼休みに散歩がてら,撮り歩いてみよう。
FUJIX DS-505A, Ai NIKKOR 50mm F1.4
広島電鉄の路面電車には,ここ数年,超低床車などの新型車が増備されている。それまで使われていた車両がかなり廃車になっているようであるが,旧・大阪市電(2600形)のこのタイプの電車(広電900形)は,まだまだ現役で使われそうである。個人的には,中央窓が大きな正面3枚窓,大型の方向幕とその横のワンマン表示窓(本来は,系統番号を表示するための窓),そして砲弾型のヘッドライトというこのスタイルが好きなので,まだまだ使われ続けてもらいたいものである。
FUJIX DS-505Aは大きく重いカメラであるが,グリップが握りやすくできており,構えやすい。重たい本体とは違って,動作はきわめて軽快で,扱いやすい。大きさや重さは,セミ判一眼レフカメラにプリズムファインダーをつけたものと,いい勝負になるのではないだろうか。
FUJIX DS-505A, Ai NIKKOR 50mm F1.4
川沿いの公園に立ち寄ってみるとハトに餌をあげている人がいるようで,多くのハトが群れている。
ちょうど目の前をハトが通りがかったので,FUJIX DS-505Aを向けた。そのハトは,「ハトに餌をあげないでください」という注意書きを見て,
「エサがもらえないのか。しょぼーん(´・ω・`)。」
と,立ち去った。 …そんなわけは,ない(笑)。
FUJIX DS-505Aは,ちょろちょろ動き回る被写体を追い掛け回すには,あまり適していないかもしれぬ。
FUJIX DS-505A, Ai NIKKOR 50mm F1.4
FUJIX DS-505Aは撮像素子が130万画素なので,ディジタルカメラとしてはスペック的に物足りない面はある。しかし,カメラとしての素性はかなりよいようで,ファインダーが広くて見やすく感じる。マニュアルフォーカスのレンズを使っても,ピントあわせが楽である。
ここまで1時間足らずで14コマを撮影したが,まだ,電池は元気である。
2月に入って,日没がずいぶんと遅くなってきた。17時30分を過ぎてもまだ明るさが残っていると,日が長くなったということが実感できる。
FUJIX DS-505A, Ai NIKKOR 50mm F1.4
FUJIX DS-505Aのホワイトバランスは優秀なようで,夕方の空もだいたい期待するくらいに写ってくれる。
FUJIX DS-505A, Ai NIKKOR 50mm F1.4
神社には,初詣のころのものであろうか,結び付けられたおみくじが,まだたくさん残っていた。
FUJIX DS-505Aのシャッター速度(露光時間)は,M(マニュアル)およびS(シャッター速度優先AE)時には最長1/8秒までであるが,A(絞り優先AE)およびP(プログラムAE)時には1/2秒までとなる。感度設定はSTDでもISO800相当なので,内蔵された縮小光学系のために開放F値がF6.7相当ではあるものの,夜景の撮影にも対応できそうだ。
夜間の人工光であっても,「逆光は勝利」。これは,不変の事実である。
ノイズが目立つようになるのをいとわなければ,ISO3200相当に切り替えて撮影することも可能である。
FUJIX DS-505A, Ai NIKKOR 50mm F1.4
ホワイトバランスを「A(自動)」ではなく「太陽光」に設定しておけば,電球の雰囲気もそのまま記録できる。
撮像素子の画素数が130万画素しかないことを除けば(これが一般的には非常に大きく注目される要素ではあるのだが),FUJIX DS-505Aの完成度は,ディジタル一眼レフカメラとしてとても高いものであると評価したい。
さて,ここでメモリカード(20MB)がいっぱいになった。撮影できたのは,32コマである。電池の表示は,まだ半分くらいである。「1日でフィルム1本分くらい」は,電池が持続してくれたようだ。これも,最低ラインはクリアしてくれた。
なお,このあと室内でシャッターを動作させたところ,さらに6コマ撮ったところで電池切れの警告が表示されるようになった。フィルム1本分がギリギリだった,というのが,今日の結果である。
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